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今回は、胆嚢手術においての指標となる三角形「カローの三角」とその三片の部位の英語表現 を、ERの一場面からご紹介します。
「胆嚢」「ファーター膨大部をつまむ」「カローの三角を開く」などの英語表現と発音を一緒に学習しましょう!
ラジオは通常速度で10分07秒だ。
早く聞きたいあなたは倍速などでどうぞ!
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ERの台詞でリスニングチャレンジ!【1】
こんにちは!
医学英語発音コーチのエイミです。
今回のドラマの場面はこんな感じです。
外科実習中の医学生、カーターは、ある日胆嚢手術の見学に入らせてもらえることになりました。
オペが始まる少し前、カーターは別の先輩医師、スーザンに「
するとスーザンは、
「
最初に ER から会話を聞いて頂き、何を話しているのかを考えてみましょう!
◆ リスニングチャレンジ1「これからベントン先生の胆嚢オペに入るんです」
ネイティブの発話なのでとても難しいですが、2回、3回と聞き返して出来るだけ頑張ってみてください!
その後下で答え合わせをしましょう!
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◆ 答え
カーター:僕も今じゃない方が良いんです。7分後に、ベントン先生の胆嚢手術に入るので。
Actually, it’s not a great time for me either. I’m scrubbing with Dr. Benton on a gallbladder in seven minutes.
Dr. スーザン・ルイス:ベントンね。彼は早いから、もう行った方がいいわよ。
Well, if I know Dr. Benton, he’ll be early. Better get out of here.
カーター:そうですか。
Yeah?
Dr. ルイス:あ、カーター。これを覚えていきなさい。胆嚢管、総(肝)管、肝臓。
Oh, Carter, remember these three things: Cystic duct, common duct, liver.
カーター:何ですか?
What?
Dr. ルイス:いいから行って。
Get out of here.
答えはこんな感じでした!
少しでも聞き取れたあなた、素晴らしいです。
スーザンの Get out of here. は直訳すると「ここから出ていけ」となりますが、今回のように「(ここを離れて)早く次の場所に行きなさい」の意味で使われることがあります。
また、Better get out of here. は、You had better get out of here. の文頭が省略されています。
ERの台詞でリスニングチャレンジ!【2】
スーザンに送り出されたカーターは、ベントン先生、モーゲンスタン部長とともにオペ室へ入室します。
これはカーターにとって初めての手術現場です。
ベントン先生に教わりながら手を洗い、オペ着は看護師さんに着させてもらった上でなんとか入室しますが、いきなりベントン先生の肩をチョンチョンと触ってしまうカーター。
「あ!手に細菌が付いたから退場!」と、あっという間に手術室から放り出されてしまいます。
その後改めて準備を済ませ、再入室したものの、いきなりやらかして意気消沈のカーターは、二人から離れた場所で固まって立っているだけです。
そこへモーゲンスタン部長が、ベントン先生へ指示出しをしながら、カーターへ質問をします。
モーゲンスタン部長からの質問とは?
カーターは答えることが出来るのでしょうか…?
◆ リスニングチャレンジ2「カーター君、カローの三角の定義はなんだ?」
下で答え合わせをしましょう!
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◆ 答え
Dr. ベントン:こちらに避けておきます。
All right, we’re all packed off here.
Dr. モーゲンスタン:[ベントン先生へ] 梨のように剥いて、膨大部をつまんで、カローの三角を開く。[カーターへ]
Okay, peel it like a pear. Grab at the ampulla, and dissect Calot’s triangle. Mr. Carter, can you tell us what defines Calot’s triangle?
カーター:…胆嚢管、総(肝)管、肝臓でしょうか。
The cystic duct, the common duct, and the liver?
[二人、驚いた顔でカーターを見る。]
Dr. モーゲンスタン:[カーターへ] レトラクター持ってくれるか。
Hold this retractor, will you?
★解説★
● Grab at the ampulla, and dissect Calot’s triangle.「膨大部をつまんで、カローの三角を開く。」
・動詞 grab は、英会話の中で幅広く頻繁に使われる動詞の一つです。今回のように hold の意味で使われたり、grab a lunch, grab a dinner のように「食事をとる」の動詞としても使われたりします。
・dissect 切開する。切り開く。
・Calot 「カローの三角」の定義者、フランス人医師、ジャン・フランソワ・カロー(Jean-Francois Calot)さんの名字です。フランス語は最後の T を読まないことが多いですね。フランス人のビゴさんが開いた芦屋市のパン屋、「ビゴの店」の綴りは Bigot です。
・ampulla /æmpjúːlə/ 膨大部。ここでは「ファーター膨大部」を指しています。発音は エンピューラ のような感じ。最初の a は /æ/、エァ と発音します。
● The cystic duct, the common duct, and the liver?「胆嚢管、総(肝)管、肝臓でしょうか?」
・cystic duct 「胆嚢管」ですが、「胆嚢」は gallbladder(ゴールブラダー)なのに、gallbladder duct とは言わないのがつらいところです。名詞 cyst(シスト) は「嚢」です。そこから cystic duct、嚢の管、胆嚢管、という感じです。
・common duct この common は「一般的な」ではなく、「共通の」「全体に広がっている」という意味です。肝臓、胆嚢全体に関わる管、総(肝・胆)管。英語は a common language、「世界共通語」だと言ったりします。肝と胆の分かれ道で厳密にわけると、総肝管 common hepatic duct、総胆管 common bile duct となります。
・liver 発音面から、最初の li がとても大事です。日本語で「リ」というと river、川だと思われますので、しっかり L で発音しましょう!
聞いて、ウンウン、ハイ終わり、
じゃ英語力は永遠に伸びません!!!
ラジオで一緒に発音練習しようニャ!
今回の内容をポッドキャストでもどうぞ!
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今回のまとめ
今回は ER から胆嚢手術が行われている場面をご紹介しました。
特に学習ポイントとなりそうな部分をまとめます。
● 「(ここを離れて)早く行きなさい。」
“Get out of here.”
● 「膨大部をつまんで、カローの三角を開く。」
“Grab at the ampulla, and dissect Calot’s triangle.”
・ampulla /æmpjúːlə/ 膨大部。発音は エンピューラ。最初の a は /æ/、エァです。
●「胆嚢管、総肝管、肝臓でしょうか?」
“The cystic duct, the common duct, and the liver?”
・cystic duct 「胆嚢管」ですが、「胆嚢」は gallbladder(ゴールブラダー)なのに、gallbladder duct とは言いません。名詞 cyst(シスト) は「嚢」。 cystic duct、嚢の管、胆嚢管。
・common duct common は「共通の」「全体に広がる」という意味があります。全体に関わる管、総管。
・liver 発音面から、最初の li がとても大事です。日本語で「リ」というと river、川だと思われますので、しっかり L で発音しましょう!
英語が話せるようになるためには、「表現を覚えて、ネイティブが実際にそれをどう発音しているのかをしっかり聞いて、自分でも同じように発音して、マスターする」というのが一番いいんじゃないかなと私は思っています。
私は発音オタクであり、リスニングオタクであり、海外医療ドラマオタクなので、医療表現のストックはかなり揃ってます!
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また一緒に英語学習しましょう!