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今回は ER から急性心筋梗塞の患者さんへ TPA療法(血栓溶解療法)が行われているエピソードの英語表現をご紹介します。
患者さん、医師、ナースの会話を通して、リアルな英語表現と発音を学習しましょう!
ラジオは通常速度で12分55秒だよ。
大事なところだけ聞きたいあなたは 01:40 からどうぞ!
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今回の患者さんはこんな人
こんにちは!
医学英語発音コーチのエイミです。
まず最初に今回の患者さんの概要を聞いてみましょう。
男性患者さんを搬送してきた救急隊員の男性の台詞です。
早口で、難しい医療系英単語もたくさん出てきます。
よーく聞いてみてくださいね!
◆ 「突然の心窩部痛、発汗を伴い左腕に放散しました」
Dr. ルイス:状態は?
What have we got?
救急隊員:典型的な心臓発作です。突然の激しい心窩部痛で、発汗を伴って左腕に放散しました。ニトロのスプレーは2回とも効果なし。モルヒネ5ミリを投与しました。
Classic heart attack symptoms. Sudden onset, crushing substernal chest pain radiating down left arm with diaphoresis. (He) Had nitro spray times two without relief and 5 milligrams morphine.
● crushing(形容詞) 強烈な。
● substernal chest pain 胸骨下の胸痛。心窩部痛。
● diaphoresis 発汗。
医師と患者さんの最初の会話
この患者さんを対応するのは、救急科内科レジデントの Dr. スーザン・ルイスです。
スーザンと患者のフラニガンさんの初対面の短い会話を聞きましょう!
◆ 「いま痛みはどうですか?」
Dr. ルイス:フラニガンさん、医師のルイスです。いま痛みはどうですか?
Mr. Flannigan, I’m Dr. Lewis. How’s your pain now?
患者さん:だいぶ良いよ。心臓の主治医はケイスン先生なんだ。連絡は行ってると思うんだが。
Oh, much better. Dr. Kayson’s my cardiologist. Someone was going to call him.
Dr. ルイス:[ナースへ] ではケイスン先生に確認を取りましょう。心電図、胸部写真、血算、生化学、心筋酵素に凝固機能の検査をお願い。
Okay, let’s check on Dr. Kayson. Get an EKG, chest (film), CBC, Chem-7, enzyme and coag panel.
● coag panel coagulation の省略形。凝固テスト。
ここでは患者さんの台詞にある 心臓専門医 の発音に注目してみましょう。
cardi o logist
カーディ オ(ア) ロジst
[kɑ̀:rdiɑ́(:)ləıdʒɪst]
第一ストレスは o の位置で、オとアの中間音で発音します。
この音は「オの口でア」と言うようにして出す音です。
最初は難しいですが慣れです!
ぜひ繰り返し「オの口でア」やってみましょう!
「心臓の主治医はケイスン先生なんです。」
Dr. Kayson’s my cardiologist.
ドクタ ケイスンズ マイ カーディオ(ア)ロジst.
スーザンはケイスン先生と連絡を取ろうとしますが、なかなか連絡がつかず、その間に患者さんの容態が悪化してしまいます。
主治医抜きで TPA を使うかどうか悩むスーザン
続いてエピソードのメインの部分へ進みます。
ケイスン先生と連絡が付かず焦るスーザンは、フラニガンさんの心電図を眺めて呟きます。
◆ 「急性心筋梗塞ね。困った」
Dr. ルイス:ST波がすごく上がってる。急性心筋梗塞ね。困った。
His ST wave is way up. Acute MI. We’re in trouble.
ナース:TPAを打ちますか?
You wanna inject TPA?
Dr. ルイス:古いカルテを見せて。[看護師がカルテを手渡す。] TPAに禁忌の指示はないけど、出血するのが怖いわ。血圧は?
Hand me his old chart. …He has no contraindications to giving TPA. But I don’t want to start him bleeding. How’s his pressure?
ナース:90の60です。
Ninety over sixty.
Dr. ルイス:もうこれでやるしかないわね。ヘパリンを5000単位とTPA10mgを注射して。それから60ミリを1時間で。心電図をもう一度とって、モニターでよく監視しましょう。
Oh, man. Okay, we gotta go with it. 5000 units heparin and TPA 10 milligrams push. 60 over one hour. Let’s get another EKG. Keep him on the monitor.
ここは学習ポイントがたくさんあります。
一つずつチェックしましょう!
● His ST wave is way up.
この way は「道」や「方法」ではなく、「すごく」「とても」という意味で使われる副詞の way です。
STが「すごく」上がってる。
● Acute MI. We’re in trouble.
be in trouble で「大変だ」「困ったことになった」のニュアンスになります。
We’re in trouble. は発音も要チェックです!
We’re はウィーアーではなく ワ と短く発音されています。
trouble は トラブル ではなく チュラボウ です。
出来るだけスーザンの真似をして発音してみましょう!
「急性心筋梗塞ね。困った。」
Acute MI. We’re in trouble.
アキューt エマイ. ワ イン チュラボウ.
● Hand me his old chart. …He has no contraindications to giving TPA.
続いて「古いカルテを見せて」では、Hand me が ヘンミ と発音されています!
聞き取れましたか?
ハンドミーでなく ヘンミ と発音してみましょう!
そして「禁忌」 contraindication は
contraindication
コンチュレインディケイション
と読みます。
contraindication to A で「Aに対しての禁忌」です。
「古いカルテをちょうだい。…TPA投与に禁忌の記述はないわ。」
Hand me his old chart. …He has no contraindications to giving TPA.
ヘンミ イズ オウ チャーt. ヒ アズ ノウ コンチュレインディケイションズ トゥ ギヴィン ティーピーエイ.
● Okay, we gotta go with it.
最後のこの一言、”gotta” というカジュアルな英語表現を確認しておくとよさそうです。
gotta = got to = have to。
We have to go with it. という意味になります。
この状態で治療を進めるしかない。
ポッドキャストでも一緒に学習しましょう!
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今回のまとめ
今回は医療ドラマ「ER」から、心筋梗塞の患者さんへTPA療法がおこなわれる場面の英語表現を取り上げてご紹介しました。
◆ 主な英語表現と発音チェック箇所
● His ST wave is way up.
この way は「すごく」「とても」という意味で使われる副詞の way です。
● We’re in trouble.
ワ イン チュラボウ.
We’re は「ワ」と短く発音されることが多いです。
● Hand me his old chart.
“nd” の並びでは d の音が発音されないことがあります。
his の h も脱落し 「イズ」のようになっています。
● contraindication
「禁忌」は
コンチュレインディケイション。
● Okay, we gotta go with it.
この状態で進めるしかない。(今回は「治療を」。いろんな場面で使える一言です。)
エピソード中の表現や発音を、皆さんの日常の英語にぜひ何か取り入れてみていただければと思います。
それではまた一緒に英語学習しましょう!!