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こんにちは!
医学英語発音コーチのエイミです。
英語で、「63歳男性」。
あなたは a 63-year-old man と言いますか?
それとも、a 63-year-old male と言いますか?
この記事は、
「male、female はオス・メスに近い単語だから、発表で使ってはイカン、と言う上の先生がいるのです。でも、それって本当にそうなんですか? 実際、結構使われていますよね?」
というある先生からのご質問に対しての、私なりの答えです。
もしもあなたが
man なのか、それとも male なのか。。
と不思議に思われていたら、ぜひ読んで行ってください!
目次
【結論】man を使うか male を使うかは米語と英語の違い
まず結論からお伝えすると、論文や発表で man・woman を使うか、male・female を使うかは、アメリカ英語とイギリス英語の違いです。
「イギリス的にはこれは間違い。でもアメリカ的には全然OK」
というのは、英語を勉強していたら
すごくたくさん出てきます。
アメリカ人、イギリス人、どちらにもそれぞれ言い分があり、「どちらが正しい」と考えることは、もはや国語や政治の問題に近いです。
そういうものって、難しいですよね。
「man か male か問題」を知る材料として、医療ドラマ ER にとても分かりやすいシーンがありました。
少しそのシーンをご紹介させてください。
イギリス人のお医者さん、「male」を使って上司から袋叩きにあう
ロンドンっ子のエリザベス・コーデイ先生は、アメリカはシカゴの病院で5年ほど勤務した後、故郷のイギリスへ帰国します。
そしてロンドンの病院で働き始めるのですが、そこでイギリス人の上司から、アメリカ帰りの女 としてチクチクと嫌味を言われることになります。
そのシーンの一部がこちらです。
コーデイ先生:マッカイさんは、63歳の白人男性で-
Mr. McKay is a 63-year-old Caucasian male who was –
イギリス人上司:「man」だ。
Man.
コーデイ先生:(苛ついて)はい?
What?
イギリス人上司:きみが言わんとしている名詞は「man」でしょう。「male」は形容詞だ。僕は「male」の犬を飼っているよ。まぁ、続けてください。我々はアメリカ英語をよく知らないから(勉強させてもらうよ)。
I believe the noun for which you are searching is “man“. “Male” is an adjective. I have a male springer spaniel. But please continue. Most of us speak a smattering of American.
◆ speak a smattering of A ~語を少しだけ話す。話せる。
(その場にいるお医者さん一堂、笑う。コーデイ先生、キレる。)
疲れて、子どもを連れてシカゴに帰っちゃうコーデイ先生。
(イギリス人なのに結局、アメリカに帰る。)
なるほど。。
「男性、女性に male・famaleを使うのはオカシイ」っていうのは、
イギリス英語の感覚なんニャね。
でも、アメリカ英語では普通に使うのか。
ややこしいな!
じゃー、我々はどうしたらいいのかニャ?
あとは「個人のスタンス」の問題です(面倒を避けたければ man が恐らく無難)
ここからは、私の個人的な考え方になります。
アメリカ英語とイギリス英語はこういう違いがたくさんあるので、英語学習者である私たちは、一応 自分のスタンス を持っておいた方が良いと思っています。
たとえば、イギリス英語を習ってきた、「英語はやはりイギリスが本場でしょ」と思う、などの人は、こういう場合は「man・woman」一択、ですよね。
ではなく、アメリカ英語を習ってきた、ハリウッド映画やアメリカのドラマが好きだ、などの人は、「manでもmaleでもどっちでも良いんじゃない?」という考え方で良いのではないかと思います。
私はアメリカ英語学習者で、
基本的には「どちらでもいい」のスタンスです。
そして私は “面倒くさいことは出来るだけ避けたい” タイプの人間でもあります。
なので、イギリスの方などに
「male じゃなくて man だよ」とか、
「kids じゃなくて children を使いなよ」とか、
「going to はガナじゃなくてゴーイングトゥーだよ」
などと言われたら、その場ではその人に合わせてそうします。
イギリス人にとって、アメリカ英語って
砕けすぎて聞こえることがあるんだよね。
そのようですね!
欧州出身の方と英語で話していて
「レディーがそんな言葉遣いは良くないよ」
とたしなめられたことが私はあります。
ということで、面倒を避けたければ、「male か man か」の場面で悩むことがあれば man を使っておく方が無難だろうと思います。
ただ、「male は間違いだ!」と日本人が断言するというのは、どうなのかなと感じます。
言葉はどんどん変わっていくもの。
そして、「これが正解」というのは、その人の背景によってそれぞれ。
学習者としては、できるだけ柔軟にやっていけたらいいんじゃないかなと思っています。
今回のまとめ
◆ 男性、女性を「man / woman」とするか、「male / female」とするかは、英語と米語の違いです。
◆ イギリス英語を話す人は「male / female」をオカシイと感じる人が多いけれど、多くのアメリカ英語話者にとっては、普通の表現です。
◆ 日本人としては、特にスタンスがなければ、「man / woman」を使っておくのがおそらく無難。
◆ アメリカ英語とイギリス英語はこういうことがたくさんあるので、「米語と英語は結構違うんだな」ということを知っておくと、今後、役に立ちます。
◆ 私たちは世界と関わるために英語を勉強している、英語学習者です。表現に気を配ることはもちろん大切ですが、気にしすぎては本末転倒。「拙くとも、英語で伝える、世界と関わる」、そのことを一番に考えていければと思います。
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