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こんにちは!
医学英語発音コーチのエイミです。
新型コロナウイルスに関する報道で オーバーシュート という用語を耳にすることが増えています。
日本語では『感染爆発』と訳されていますが、実は英語圏の健康関連ニュースでは overshoot という単語を見かけることはほぼない状態です。
今回の記事では、「日本で使われている “オーバーシュート” が英語でどう紹介されているのか」ということと、ネイティブが多く使っている『感染爆発』の英語表現 をご紹介していければと思います。
日本の「オーバーシュート」英語の記事での扱いは?
コロナウイルス関連の記事で ”overshoot” が使われているものを探してみたところ、いくつか見つかりましたが、どれも『感染爆発』の意味ではありませんでした。
ここでは、日本に関する報道で出て来ているものを二つご紹介します。
◆ ロイター通信
「押谷氏は、もし日本が “オーバーシュート”(ウイルス感染の急激な拡大のこと)を防げたとしても、諸外国を経由しての感染リスクは依然ある、と述べた。」
出典:LEUTERS
◆ ニューヨークタイムズ
「東京が ウイルスの “オーバーシュート” (急激な拡大のこと)に見舞われるかどうかについて、今後3週間が重大な局面であると小池百合子知事は述べた。」
このように、”overshoot” と単語にカッコを付けて紹介し、その後に「an explosive rise in virus cases」と意味の説明を行っているところを見るに、英語圏では『感染爆発』の意味で overshoot を通常使っていないのだな、ということが読み取れます。
英語の報道では、『感染爆発』に近いものとしては、次のような表現を良く見かけます。
● The coronavirus outbreak コロナウイルスの大流行
● an explosive rise in virus cases ウイルス感染の爆発的拡大
● an explosion in coronavirus cases コロナウイルスの感染爆発
● a coronavirus explosion コロナウイルスの感染爆発
参考:STAT News, The New York Times など
新型コロナウイルスの感染爆発について英語で話す時には、overshoot よりも explosive rise(急激な拡大) や explosion(爆発的増大)、outbreak(大流行) などを使う方が、正しく伝わるでしょう。
ん…?
じゃあ、どうして日本でだけ
感染爆発のことを
オーバーシュート って呼んでるんだろう?
なぜなんでしょうね…。
きっと何か事情があってのことだと
思います…。
……。
「クラスター」や「ロックダウン」は?
オーバーシュートのほかに耳にすることの増えたカタカナに、「クラスター(小規模な患者集団)」や「ロックダウン(都市閉鎖)」があります。
この二つは、たとえば次のような感じで、英語の報道でも同じ意味合いでよく使われています。
◆ クラスター(cluster/小規模集団)
「4番目のコロナウイルス小集団をサンディエゴ郡で確認、約300例目」
◆ ロックダウン(lockdown/閉鎖)
「コロナウイルス:南アフリカ共和国が3週間の都市閉鎖を開始」
出典:BBC
ということで、クラスターやロックダウンは私たちの理解そのままで問題ないです。
ただ、どちらもLの音が入りますので、実際に口にする時には日本語の「ラ」や「ロ」よりもLで発音できると、伝わりやすくなります!
今回のまとめ
この記事では、コロナウイルスの報道で良く見聞きするようになった3つのカタカナ用語を『英語ネイティブはどう使っているか』の視点でまとめました。
「感染爆発」は、オーバーシュートよりも
● outbreak 大流行
● an explosive rise 爆発的拡大
● an explosion 感染爆発
などで良く表現されています。
感染者の小集団「クラスター」、都市閉鎖「ロックダウン」については日本で使われている理解で大丈夫ですので、英語のコミュニケーションでも状況に合わせて使ってみてください。
いま、本当に世界中でウイルスに対する緊張感が高まっています。
私は家にこもってひたすら仕事をしつつ、英語で世界の情報が仕入れられることを有り難く思う日々です。
皆様どうぞ国内外の報道を確認されつつ、ご自愛の上お過ごしください。
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