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こんにちは!
医学英語発音コーチのエイミです。
今回のラジオでは、「Dog を Daughter とよく聞き間違えられてしまうのですが、なぜなのでしょうか」というアメリカ在住の生徒さんのお悩みエピソードから、英語の発音のお話をしていきます。
今回は私の発音解説に加えて、ネイティブの方からのアドバイスを二つご紹介します。
そちらも併せて参考にしてみて頂ければと思います!
ラジオは通常速度で10分21秒だよ。
大事なところだけ聞きたいあなたは 02:05 からどうぞ!
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目次
Dog を Daughter と間違われて困惑
今回の Dog を Daughter と聞き間違われる問題 についてレッスン中にお話ししてくださったのは、今、アメリカでお仕事をされている内科医の男性の先生です。
その先生は英語でこのように自己紹介をされることがあるそうです。
I’m currently living in the U.S. with my wife and our DOG.
今は妻と愛犬と一緒にアメリカで生活しています。
(実際はお住まいの町の名前が入りますが、個人情報ですのでここでは the U.S. とします)
ごく普通の、何も問題のない自己紹介ですね。
しかしここで、なぜか Dog を Daughter だと思われてしまうことが多い とのこと。
“Oh, you have a DAUGHTER.”
「そうですかー、娘さんがおられるんですね。」みたいな。
Dog と言っているのに、どうして Daughter だと思われてしまうのでしょうか?
皆さんはなぜだと思いますか?
Dog と Daughter は実は発音が似ている
Dog と Daughter は、実は発音が結構似ています。
TED からネイティブの “Daughter” を聞いてみましょう。
◆ ネイティブの “Daughter” の発音
つい先ほど、娘のレベッカから、応援のショートメッセージが届きました。
Just a moment ago, my daughter Rebecca, texted me for good luck.
(参考:Connected, but alone? | Sherry Turkle 0:10時点)
よーーーく聞いてみてください。
ドーターの ter の音がかなり短いです。
ドーターというより
ドー ダ
くらいの割合です。
My daughter Rebbeca, texted me…
マイ ドーダ レベカ, テksテッ ミー…
このように daughter のターはとても短く発音され、場合によってはほとんど聞こえないこともあります。
そうなると dog と daughter は結構似てきます。
◆ Dog
ドーッg
◆ daughter
ドーダ
そうは言っても聞き間違えることはあまりない
ということで、「Dog と Daughter は結構似ているし、家族の話をしているという文脈からしても、聞き間違えられることもあるかもなぁ」と私は思いました。
そこで質問サイトでネイティブの方に尋ねてみました。
私:”I live with my wife and our dog.” と自己紹介すると、良く dog を daughter と聞き間違えられます。そんなことってありますか?
I introduce myself that I live with my wife and our DOG. And people always take a “DOG” as a “DAUGHTER”. I’m wondering how could DOG sound like DAUGHTER?
いただいたお返事がこちら↓
アメリカ人:それはあなたのアクセントの問題かも。その二つを混同することはあまりないと思う。
Maybe it’s the way you say it. Otherwise, people don’t usually confuse DOG with DAUGHTER.
聞き間違えることはあまりないそうです。
じゃやっぱり発音を改善した方がいいのかなということで、ここで私から、発音面のアドバイスをしてみたいと思います。
Dog は破裂音の G で音をブチっと止める
Dog と Daughter の音の違いは、単語の最後で音を止めるか止めないか です。
Dog の “G” は発音用語で 破裂音 と呼びます。
破裂音が単語末に来る時、「グ」という “声” はあまり出しませんが、その代わりに ブツッ と音を遮断します。
日本語の小さいツのような、ブチっと音が止まる動きです。
ドッグより ドック に近く聞こえても問題ありません。
ドォッ/グ
のようなイメージで、舌の根本を天井に押し付け、音をブチっと止めてください。
◆ ネイティブの “Dog” の発音
それから、妻と愛犬と一緒にゆっくりしたいですね。
-and spend some time with my wife and my dog.
(参考:Day In The Life Of A Designer – 24 Hours With Creative Director Greg Gunn 8:35時点)
家族の話をしている文脈では、do(ドー)… のあとにブチっと止める音が聞こえたら Dog、そのままふわーっと息が流れたら Daughter と言ったのだろうと判断される可能性が高いでしょう。
ネイティブから二つ発音アドバイスをもらいました
今回の Dog/Daughter 問題に関して、 二人のネイティブの方から「こうしてみたら?」というアドバイスをいただきました。
別の視点からの考え方で参考になるな、と思いましたのでご紹介します。
ネイティブからのアドバイス1:my wife より先に my dog を言う
“愛犬と妻と” に順番を変えてみたら? 妻 はほかの単語に聞き間違えられる心配はないし、聞いている人が集中している間に 犬 を先に言ってみよう。良い結果になるかもしれないよ。
Try saying “my dog and my wife”. Since WIFE sounds nothing like anything else and you said DOG first while they were still paying attention. You may get better results.
ネイティブからのアドバイス2:犬の犬種を言う
“my dog” を “my toy poodle” とか、犬種を言うように変えてみたら解決するかも。
You could probably solve this by changing to something like the dog’s breed.
・口にする順番を先に持ってくる
・dog そのものを別の言葉に変える
という案を頂きました。
いろいろ試してみて、しっくりくる方法を見つけましょう!
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今回のまとめ
今回は「Dog を Daughter と良く聞き間違えられてしまうのですがなぜでしょうか」というご相談をアメリカ在住の生徒さんから頂いたことから、その理由と対処法について考えてみました。
Dog は 破裂音 G で終わるため、息の流れをブツっと止めて発音します。
日本人はこの「ブツっと止める」が苦手な方が多いです。
g、k、d、t、b、p で終わる単語は、「ッ」を強く入れる発音を心がけると通じやすくなります。
g の場合は、舌の根本を天井に押し付けることで「ッ」の止めを作ってください。
ほかにネイティブの方からのアドバイスとして以下の二つをご紹介しました。
● 発音が苦手な単語こそ文の最初の方に持ってくる(その方が集中して聞いてもらいやすい)
● 発音が苦手な単語はほかの語に変えてしまう(今回は dog を具体的な犬種に)
それではまた一緒に英語学習しましょう!