前回の記事で、海外ドラマはディクテーションすると英語学習効果を最大化できる ということをお話ししました。
ただディクテーションはものすごく手間暇がかかります。
「今日は疲れているし、ディクテーションなしでドラマを楽しみたいんじゃい!」
という時が私もあります。
今回はそんな時のための 海外ドラマ英語学習おさぼりバージョン について解説します。
目次
おさぼりは計画的に
こんにちは、外科医のレンです。
今回は海外ドラマでの英語学習を
手抜きでも効果的に行うコツ
についてお話しします!
ドラマを楽しみたいが英語学習もしたい。
そんな欲張りな私たちが最初にするべき重要なこととして、ドラマを楽しむ前に時間配分を決めておく ということがあります。
「おさぼりは計画的に」です。
海外ドラマはどこまでも楽しみが続きます。
ふと気づけば数時間ただ楽しく見てしまい、「英語学習…。あれ?まあまた次でいいか…。」となってしまいます。
そうなったら最後、その「次」は絶対に来ません。
私が良く使うタイムスケジュールは
最初の30分でドラマを楽しみ、その後30分程度を英語学習にあてる
というものです。
今日は今から〇分はドラマを楽しんで、その後〇分は英語学習にあてる
という予定を、時計を見ながら、最初にイメージされることをお勧めします。
1 まずドラマを楽しむ! 日本語音声で見る
具体的なやり方は3ステップです。
まず最初に、日本語でドラマのストーリーを楽しみましょう。
ここでのポイントは、日本語吹き替えにして、内容を確実に理解しながら視聴することです。
私は時間が勿体ないので1.5倍速で見ます。
1.5倍速にすると、ER などの一時間番組(実質45分)をちょうど30分で1話見終えることが出来ます。
日本語字幕も付ければ少し速くても聞き取れるのでお勧めです。
そしてここで「この部分の英語を勉強してみたい」と思ったところを3つ、4つピックアップしましょう。
あとでその部分を英語学習するので、スマホのメモなどに何分時点とメモしておきましょう。
2 ここから英語学習! 英語音声&英語字幕で見る
日本語で内容を完全に理解したら、次に英語音声&英語字幕でドラマを見ます。
本来はここでディクテーションするところですが、今回は手抜きバージョンなので書き取りはしません。
さらにドラマをじっくり全部見直していたら大変な時間がかかるので、やりません。
日本語で観ながらメモしたシーンだけ、数分間分だけを、英語音声&英語字幕で確認しましょう。
「こんなことを言っていたのか」とざっくり把握できればOKです。
3 ここが真骨頂! 音読する
そして最後に、音読します。
字幕をポーズし、自分で読み上げましょう。
何度か音読し、
可能な範囲でネイティブの発音に近づけてみたり、
可能であればオーバーラッピングもしたりして、
ディープに練習してみましょう。
(オーバーラッピングとは、ネイティブの声に自分の声を被せ、同じ速度で同じように発話する学習法です。)
こうして音読すると、ただ聞くだけよりも、格段に聞き取りやすくなります。
字幕なしで英語音声を再生し、最初より聞き取れるようになったことを確認しましょう。
これを何場面かやります。
なんなら一か所だけでもいいでしょう。
ここではリスニング力を高めることを目的とするため、たくさんの台詞をやるよりも少ない量をしっかりと学習する方が効果的です。
リスニング力を上げるには、欲張らずに、短い分量をじっくり聞きこみましょう。
◆ 音読練習の例
上の練習例はエイミ先生にやってもらいました。
そのためいきなり上手に出来ていますが、我々はここまで出来なくて問題ありません。
おっさんがここまでやるのはなかなかハードルが高いです。
ですので
「英語字幕を見ながら、とりあえず自分のペースで読んでみる」
これだけでも十分に効果があります。
気負わずに、出来る範囲でやってみましょう。
カムカムエブリバディのるいとひなたが英語上達した理由は?
この記事は2022年の4月に執筆しています。
皆さんはNHKの朝ドラ、カムカムエヴリバディをご覧になりましたか?
川栄李奈さん演じるひなたは、英会話スクールに通ったり、いろんな英語教材を試したりして英語を習得しようとしますが上手くいかず、途方に暮れます。
そんな時、両親が営む回転焼き屋に外国人のお客さんがやってきました。
そのお客さんに流ちょうな英語で対応する母・るい(深津絵里さん)を見、ひなたは
「お母ちゃん、何でそんなに英語ペラペラなん?」
と驚いて尋ねます。
「私、あんたが小学生の時に諦めたラジオ英会話、ずっと聞いてたんやわ。」
「17年、17年もずっと聞いてるの?」
「もちろん声に出しながらや。」
るいは 「ラジオから聞こえてきた英語を自分で復唱する」という英語学習 を、なんと17年間も続けていました。
(↑NHKオンデマンド 「カムカムエヴリバディ」91話より。)
この復唱こそが上達のコツだと気づけるかどうかが、僕は重要だと思います。
この後ひなたもラジオ英会話で英語学習を始めますが、そこでもやはり復唱シーンが多く出てきます。
「聞こえてきた英語を復唱していた人」と「ただ聞いていただけの人」、一年後に両者の成果に大きな違いが生まれることは明らかです。
海外ドラマでの英語学習もこれと同じです。
私たちもるいとひなたに倣い、「聞くだけの人」ではなく「復唱する人」として、成果の出せる学習者を目指しましょう!
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今回のまとめ
今回は 海外ドラマでの英語学習を手抜きでも効果的に行うコツ をまとめました。
ディクテーションを省き、音読だけ行う学習方法です。
◆ 「手抜きでも効果を上げる」海外ドラマでの英語学習のポイント
● おさぼりは時間配分を決めて計画的に。
最初に「〇分楽しんで〇分勉強する」と決めましょう。延々とドラマに興じてしまってはいけません。
● まず日本語で楽しむ。
ストーリーを楽しみながら「ここは勉強したい」という箇所をチェックしましょう。
● 次に英語音声&英語字幕でセリフを確認。
チェックした箇所だけディープに学習します。(そのほかは捨てます。)
● 最後に音読する【重要】
学習ポイントとした箇所を音読しましょう。「聞くだけの人」と「音読する人」、どちらがより成果を上げられるかは明らかです。
今回、NHKの朝ドラ、カムカムエヴリバディの話に触れました。
その流れで次は NHKラジオビジネス英語を使っての英語学習法 について書いてみようと思います。
ぜひお楽しみに!