ポッドキャスト 医療ドラマ英会話

【第102回】診療英会話〜再診患者さんへ「どうですか」英語でどう言う?

投稿日:

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/

(アイコンをクリックで登録画面へ移動します)

 

 

当記事でご紹介しているポッドキャストは、個別レッスンを受講してくださっている生徒さんのために私の方でレッスンの復習用にお作りしている音声データを公開しているものです。

この時のレッスンは「喉の診察の英語表現をERから学習する」というものでした。

この場面は何度も来られている患者さんへ「こんにちは、体調はどうですかとあいさつする台詞から始まるのですが、さてグリーン先生はなんと声を掛けるのでしょうか?

今回も一緒に頑張りましょう!

 

Dr.サトシ

ラジオは通常速度で8分24秒だ。
早く聞きたいあなたは倍速などでどうぞ!

 

アップルポッドキャスト、グーグルポッドキャストからも「エイミ」で検索!

 

ERの診療場面でリスニングチャレンジ!

エイミ

こんにちは!

医学英語発音コーチのエイミです。

 

今回の患者さんは、グリーン先生をかかりつけにしているロレッタさんの息子、ジミーです。

グリーン先生はジミーの診察のため診察室へと向かいますが、ロレッタさんの今の体調についても気になっています。

グリーン先生が診察室へ入るところから会話を聞いて頂き、どんな話をしているのか考えてみましょう。

それでは、どうぞ!

 

◆ リスニングチャレンジ 再診患者さんへ「あれからどう?」

 

さて、いかがでしょうか。

ネイティブの発話なのでとても難しいですが、2回、3回と聞き返して出来るだけ頑張ってみてください。

ヒントとしまして、グリーン先生の最初の一言は、「久しぶりに会った人への声掛け」として一般英会話でも良く使われるあいさつと同じ ものが使われています。

「最近どう?」

「元気にしてた?」

のように使う、あの一言です。

思い出せましたでしょうか?

出来るだけ頑張って聞いていただけたら、下で答え合わせをしましょう!

 

 

 

◆ 答え

Dr. グリーン:やあロレッタ、あれからどう?

Lorreta. How’ve you been?

ロレッタ:お陰様で。先生、うちの子のアニーとジミーよ。ジミーが喉が痛いそうなの。

Good. This is Annie and this is my Jimmy. He says his throat’s sore.

Dr. グリーン:なるほど。[看護師さんから舌圧子を受け取り]じゃ、ジミー、先生に喉を見せてみて。口を大きく開けて、舌を出して。そうそう。アー(と言って)。

Oh, yeah? Well, let me take a look there, Jimmy. Jimmy, please open up your mouth. Stick out your tongue. That’s good. Ahh.

ジミー:アー。

Ahh.

Dr. グリーン:ああ、飲み込むと痛いかな?

Oh, does it hurt when you swallow?

 

答えはこんな感じでした!

少しでも聞き取れたあなた、素晴らしいです。

ただここで終わらせたらもったいないです!

もう少し突っ込んで学習すればもっともっと英語が聞き取れるようになるので、もう少しだけ頑張りましょう!

 

今回の学習ポイント

それでは学習ポイントをまとめます!

 

Dr. グリーン:やあロレッタ、あれからどう?

Lorreta. How‘ve you been?

灰色文字はほぼ発音されていません。太字部分は強く、細字部分は弱く発音されています。

● “How have you been?” は「以前の診察後、体調はいかがですか?」の意味にもなる

“How have you been?” は、久しぶりに会った人に「元気にしてた?」の意味で使われる決まり文句ですが、ERでは診察室で、お医者さんから再診の患者さんへの声掛けとしてもこの表現が使われています。ここで「久しぶり、元気にしてた?」と和訳するのは少しおかしいですから、「最近体調はどうですか?」と大まかに問うようなニュアンスとなるでしょう。

グリーン先生はジミーの診察を済ませた後、ロレッタさんへ「出血は再発していませんか?」と改めて問診を行っています。

● “How have you been?” の発音

ネイティブの How have you been? は、have の発音が省略されることがよくあります。続くyouもかなり弱めのリズムです。

そうなると

How‘ve you been?

ウユビン

のような聞こえ方になります!

 

ロレッタ:お陰様で。先生、うちの子のアニーとジミーよ。ジミーが喉が痛いそうなの。

Good. This is Annie and this is my Jimmy. He says his throat’s sore.

Dr. グリーン:なるほど。じゃ、ジミー、先生に喉を見せてみて。[看護師さんから舌圧子を受け取る。]よし、口を大きく開けて、舌を出して。そうそう。アー(と言って)。

Oh, yeah? Well, let me take a look there, Jimmy. Jimmy, please open up your mouth. Stick out your tongue, that’s good. Ahh.

● “Let me take a look there.” 「では(症状のある場所を)見せてくださいね」

「どこどこを見せてください」「じゃちょっと見ますね」の台詞として、ERでよく出てくる表現です。

● “Open up.” 「(もっと)大きく開けて」

up を付けて動作を大きくしてもらう表現です。類似表現に speak up などがあります。

Could you speak up a bit? 「もう少し大きな声で話してもらえますか?」

● “Stick out your tongue.” 「舌を出して」

「舌を出して」と言いたい時にはこういえばいいということなのですが、この時受講された先生は「”舌を出して” と言ったら思い切りベーと出されてむしろ喉が見えなくなるので、私はこれは言いません」と教えてくださり、なるほどなぁと思ったりしました。言われてみれば、日本人の先生に「舌を出して」と言われたことは一度もないような気がします。

 

今回の内容をポッドキャストでもどうぞ!

Dr.サトシ

ラジオは通常速度で8分024秒だ。
早く聞きたいあなたは倍速などでどうぞ!

 

アップルポッドキャスト、グーグルポッドキャストからも「エイミ」で検索!

 

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/

(アイコンをクリックで登録画面へ移動します)

 

 

今回のまとめ

今回は ER を使った診療英会話のレッスンの一部をご紹介しました。

特に学習ポイントとなりそうな部分をまとめます。

● 「以前の診察後、いかがですか?」

「久しぶり、元気にしていた?」とよく和訳される “How have you been?” は、「以前の診察後、体調はいかがですか?」と大きく問うニュアンスでも使うことが出来ます。

●  「では(症状のある場所を)見せてくださいね」

“Let me take a look there.”

● 「口を大きく開けてください」

“Please open up your mouth.” 

●「飲み込む時に痛みますか?」

“Does it hurt when you swallow?” 

英語が話せるようになるためには、「表現を覚えて、ネイティブが実際にそれをどう発音しているのかをしっかり聞いて、自分でも同じように発音して、マスターする」というのが一番いいのではないかなと私は思っています。

私は発音オタクであり、リスニングオタクであり、海外医療ドラマオタクなので、医療表現のストックはかなり揃ってます!

医療英会話を勉強されたい方、無料メルマガ講座でもいろいろ発信していますのでよければ↓からメルマガへご参加ください。

また一緒に英語学習しましょう!

 

-ポッドキャスト, 医療ドラマ英会話

執筆者:

関連記事

【第1回】t と s がくっ付く英語の発音のはなし

  エイミ こんにちは! 医学英語発音コーチのエイミです。   前からやってみたかった声のメディア、ラジオを始めました! 第一回目のトピックは、t と s がくっ付く英語の発音のは …

【第132回】”exit” は「エグジット」じゃない!子音連続の発音攻略法

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     今回は「exit」を「エグジット」と言って通じず、職場で苦労されたオーストラリア在住の …

【第118回&120回】英検準1級のリスニング問題演習 5

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     今回は英検準1級のリスニング解説シリーズ、5回目です。 リスニング地力を上げるためには …

【第101回】医療の英語表現〜解放骨折とCT撮影

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     当記事でご紹介しているポッドキャストは、個別レッスンを受講してくださっている生徒さんの …

【第80回】ER で英語学習 術後の患者さんに関する医師とナースの会話

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     今回は 医療ドラマ ER から ある患者さんのバイタルに関して医師と看護師が会話を交わ …

最新記事

  1. 【第69回】”英語喉” KAZ先生の「喉ブレーキをかけない」の意味を解説
  2. 【第35回】「コックス比例ハザードモデル」 の英語発音のコツ
  3. 【第126回】医療の英語表現「胆嚢」「カローの三角」をドラマで学習しよう!
  4. 【リンパ腫】リンフォーマを英語で正しく発音するコツ
  5. 【第90回】「あれどうだった?」英語でどう言う? 海外ドラマで英語学習
  6. 【第61回】英語で「は?」と聞き返されても気にしない。受け止め方と対処法
  7. 【ERで学ぶ医療英会話】緊急分娩対応5【英語丸ごと解説】
  8. 【第50回】「変異株」と「株をやる」と野菜の「蕪」を英語で
  9. 【第65回】”犬” を “娘” と聞き間違えられた生徒さんのお話
  10. 【動画】学会発表「お話しする内容は大きく2つです」を英語で
  11. 40代で始めた「学び直し英会話」10年続いたので振り返ってまとめてみた
  12. 【第124回】”transcatheter”(経カテーテル)の発音練習
  13. 【腸音】ネイティブの『bowel』の発音を真似してみよう!
  14. 【医療者の英語】血圧が「110の90」「低い、高い」「上がった、下がった」どう言う?
  15. 英検1級受験記【6】The Early Solar System「初期の太陽系」
  16. 【第133回】シュワと「舌先を使わないダークL」は何が違うのか!
  17. ロサンゼルス・タイムズ英語学習「富裕層の寄付でホームレスの住宅を買う」
  18. 【ERで学ぶ医療英会話】緊急分娩対応4【英語丸ごと解説】
  19. 【胆嚢】ネイティブの『gallbladder』をリスニングチャレンジ!
  20. pn か ps で始まる医学英語は「P」読まない!
  21. 【第14回】「基礎代謝」と「メタボリックシンドローム」の発音練習
  22. おっさん頑張れ!40代ずぼら英会話【3】「漫画で英語学習」はこうすれば上手くいく
  23. 【第8回】英語の学会発表 ~理想の準備の進め方~
  24. 【第10回】「英語の母音はどの程度の完璧さを目指すべきか」を考えてみる
  25. 【第13回 “There’s” は「ゼアズ」じゃない! 英語リズムと発音・リスニング攻略法
  26. 【タバコ関連医療英語まとめ】「元喫煙者」「現喫煙者」「副流煙」どういう?
  27. 【第82回】スタンフォード大学研究者の著書から学ぶ発表に役立ちそうな英語表現
  28. 【ERで学ぶ医療英会話】緊急分娩対応3【英語丸ごと解説】
  29. 【学会レポ】Vol.13 発表は「1分100ワード」で話せ
  30. 【第25回】英語の発音はサザン桑田佳祐さんを真似れば最強
エイミ
医療英会話の発音とリスニングの専門家。学会発表、座長の英語、診療英会話、英検、OETなどのオンラインレッスンを提供中。20代後半から英会話習得をスタートし、最初は「センキュー」以外一言も話せない英語音痴でした。日本人にとっての理解しやすさを追求した解説と「トレーニングは楽しく!」が信条。ERオタク。University of Baguio, Associate in Hotel and Restaurant Management卒。TOEIC 935点。

詳しいプロフィールはこちらからどうぞ。