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英検準1級のリスニング対策に取り組んでいるのに、「一生懸命ディクテーションをしても効果が見えない」「シャドーイングを繰り返しても正答率が上がらない」と悩んでいませんか。
実は、リスニング力が伸び悩む背景には、学習法の選定やステップに落とし穴があることが多いです。
この記事では、ディクテーションやシャドーイングで効果を感じにくい理由と、停滞を乗り越えるための具体的な学習法を徹底解説します。
「何をどう変えればスコアが上がるのか」を知りたい方は、ぜひご覧ください。
本記事は全体で1万文字以上となっています。
下記の目次より、必要な部分にジャンプし、要点のみお読みいただけます。
なお、本記事の情報は、2025年6月時点でのものです。
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目次
1. 英検準1級リスニングの全体像と出題傾向
こんにちは!
医学英語発音コーチのエイミです。
私の受講生様には、英検準1級を受験される方が多くおられ、
皆さま「リスニング対策」に苦労されます。
準1級リスニングを攻略するためのノウハウが蓄積されてきたので、
今回、こちらで放出します。
まずは「リスニングの全体像」を確認することから始めましょう!
英検準1級リスニングは、S-CBT形式(パソコン受験)の場合、1つ目のスピーキングの次に出題される「2つ目のセクション」となります。
約30分間で実施され、全29問が出題されます。
問題は次の3つの大問(パート)で構成されています。
英検準1級リスニングの全体像
大問1:問題数12問
・会話の内容一致選択です。2人の人物の会話を聞き、内容に合う選択肢を4択から選びます。
・音声の長さは30秒から40秒程度です。
大問2:問題数12問
・コンテンツの内容一致選択です。1人の人が話すナレーションを聞き、1音声につき2問ずつ、4択から正しい選択肢を選びます。
・イメージとしては「英語の先生が課題図書1ページ分を音読しているのを聞き、答える」ような感覚の問題です。歴史、社会、生物、医療系などの問題が出題されます。
・音声の長さは、1分20秒程度です。
大問3:問題数5問
「リアルライフ形式」と呼ばれる問題です。「あなたは今どこどこにいて、何々をしています」といった、日常生活の中であり得そうな「状況説明文(Situation)」を先に読み、その後、施設案内や電話の自動応対などを聞きます。
・音声の長さは、40秒から50秒程度です。
リスニング全体を通して受験者が感じることの多い課題として、
「時間が長い」
「聞いても聞いてもまだある、終わらない」
「集中力が途切れる」
と感じられる受験者さんが多くおられます。
出題傾向としては、特にパート2では堅い話題が多く、宗教、天文、芸術など、学術レベルの高い話題も多く扱われます。
そのため、語彙や内容の難易度についていけなかったり、リスニング力が十分に育っていない状態で受験してしまった場合、パート2で眠気に襲われてしまう可能性があります。
パート2を乗り越えれば、パート3は平易なトピックに戻りますので、「パート2を乗り越えられる語彙・内容理解・リスニング力・忍耐力」を養う対策をしていく受験者さんが多く見られます。
2. 合格点を取るためのリスニング戦略
ある受講生様から、
受験勉強で、リーディング・ライティングでは「こうすれば伸びた、
力が付いた」という成功体験があるんですけど、 リスニングでは成功体験がなくて、どうすれば良いのかがわからないです。
というお悩みをいただきました。
ここから、英検準1級リスニングで成功体験を得るための情報をまとめていきます。
英検準1級合格点の目安と効果的なリスニング戦略
1.合格点の目安
・英検では、4技能を通して「正答率7割以上」が合格の目安です。リスニング問題は全29問なので、 20問の正答で7割です。
・20問以上の正答を目指しましょう。
2. 選択肢の先読み
・音声が流れる前に選択肢や状況説明を出来るだけ読み、キーワードとなる語句や、聞くべきポイントを予想しておきましょう。
・通常、先読みできる時間はほんのわずかです(2、3秒、長くて5秒程度)。それでもあきらめずに、1秒でも長く読み、何系の問題なのかを予想しましょう。
・具体的なチェックポイントとして、大問1と大問2では「登場人物の名前」や「キーワード」を、大問3では「条件」(「あなたは~がしたいです」と書いてあります)を、重点的にチェックし、頭に叩き込みましょう。
3. 消去法の活用
・大問3では、条件に合わない選択肢を音声を聞きながら消去していくと正答率が上がります。
4. わからない問題は切り替える
・聞き逃したり迷った場合は、すぐに次の問題へ意識を切り替え、連続失点を防ぎましょう。「悩むより次を読む」人が合格に近づきます。
5. ディクテーション・シャドーイング・過去問演習
・効果的なリスニング学習法である「ディクテーション」、「コピーイング」、「オーバーラッピング」、「シャドーイング」で、耳と口を鍛えましょう。
・旺文社の「英検準1級過去6回全問集」は必須です。過去問を使い、本番と同じ形式に慣れましょう。
3. ディクテーションの正しいやり方:なぜ伸び悩むのか?
ディクテーションとは、英語音声を聞いて、
ただ、「ディクテーションをやってみたけれど、あまり効果を感じられない」とお悩みの方も多くおられます。
「ディクテーションで効果が感じられない」学習者にチェックしてもらいたいこと3つ
1: ディクテーション後の「振り返り・分析」を理屈で行っていますか?
書き取りをしたあと、答えを見て、「こう言っていたんだな」で終了し、なぜ聞き間違えたのかを深堀りしない(またはやり方がわからないので深堀り出来ない)まま、次へ次へと進んでいませんか。
そういったやり方のディクテーションでは効果は出にくいです。
深堀りする方法として以下を参考にしてください。
・聞き間違える理由として、大きく次の三つがあります。どれにあたるか振り分けましょう。
(1)音が聞き取れなかった
(2)文法知識が足りなかった、または未知の表現であった
(3)1+2で「音も聞き取れなかったし知らない表現だった」
「音が聞き取れなかった」は、英語発音の基礎や、リンキングやリダクションなど音の変化を学べば、おおむね解決できるはずです。
英語の発音・発声の学習をしていきましょう。
英語の音は楽しいですよ。
私の大好物です。
「文法・表現が未知だった」なら、シンプルに「調べて覚える」一択です。
その際、丸暗記よりも、「語源」「ワードファミリー」「類語」と関連付けて覚える方が良いのは、言うまでもありません。
語源&類語解説サイト「天才英単語」は、ぜひ使ってみてください。
2: 意味は取れているのに、「機能語や非強勢音節のリスニング」にこだわりすぎていませんか?
深堀りすることとこだわることは似ており、こだわりは決して悪いことではありません。
しかし、受験日が迫る中で、文意は理解できているのに、「ここの of が、ここの in がどうしても聞き取れない…」と時間を使うのは、あまり得策とは言えません。
前置詞、代名詞、接続詞、冠詞などの、「文を作る上で必要だけれど意味の薄い語」を、総称として「機能語」と呼びます。
機能語に対して、名詞、動詞、形容詞、副詞などの意味のある語を「内容語」と言います。
機能語は通常、発音が落ち気味になり、はっきりとは聞こえません。
また、内容語であっても「ストレスの乗らない音節」は、はっきりとは聞こえません。例えばremain の re は、非強勢音節なので、「_メイン」としか聞こえないことがあります。
ネイティブであっても、文脈、声色、表情などの総合的なコンテクストから、音の弱い部分の理解を補っています。
機能語や非強勢音節が聞き取れないのは、はっきり発音されていないからであり、そういうものであると割り切ることも、場合によっては役立ちます。
3:ディクテーションする教材の「難易度」はあなたに合っていますか?
教材が難しすぎる、または簡単すぎると、ディクテーションの効果は感じにくいです。
平均的な日本人英語学習者にとって、たとえば、海外ドラマや映画のディクテーションは、独学するには難易度が高すぎることがあります。
私は「ER救命救急室」など、海外ドラマの台詞をディクテーションしていただく課題を受講生様にお出しすることが頻繁にありますが、それは、その方に挑戦するだけの英語基礎力や、挑戦すべき理由がある時のみです。
そして、個別に私がサポートさせてもらいますので、その前提で「ERのディクテーション」という鬼トレーニングをやってもらいます。
そういった視点から考えると、もし英検準1級のリスニング問題が難しすぎると感じられる場合、先にリーディング問題を読みこむなどして学習経験を積み、地力を上げていくのも一つの手です。
「ディクテーションと発音学習」の関係性について、より詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひどうぞ!
4. 効果的なリスニング学習法3つの違い&あなたはどれをやるべきか?
ディクテーションのほか、効果的なリスニング学習の方法として良く挙げられるものとして、
・シャドーイング
・コピーイング(リピーティング)
・オーバーラッピング
の3つの発話学習があります。
この3つはどれも正しく行えば結果の出る学習法ですが、学習者の習熟度によって、向き不向きがあります。
そのため、「自分に合った発話学習」を選ぶことが大切です。
「シャドーイングを頑張ってやっているけれど、効果が出ている気がしない」人は、おそらく、シャドーイングが合っていません。
ここから「発話学習の選び方」について解説します。
シャドーイング、コピーイング、オーバーラッピングは私がポッドキャストで実演していますので、良ければ参考になさってみてください。
※「コピーイング」と「リピーティング」の違いについて
コピーイングとリピーティングは、どちらも「スクリプトを見ずに、音声を短く聞いて停止し、繰り返す」という意味で、ほぼ同じ学習法です。ただ、コピーイングの方が「発音の細部までより精密にコピーして繰り返す」という意味があり、私はこちらをお勧めしています。
「シャドーイング」とは?やり方とやらない方が良い時
<シャドーイングの基本的な手順>
1.英文音声を聞く。
最初はスクリプトを見ずに、英文音声を全体的に聞き、内容をざっくり把握します。
2.音声を追いかけて発音する。
音声を流しながら、1、2秒遅れて、聞こえたままを真似して声に出します。イメージとして「かえるのうた」が近いです(輪唱するように後を追っていきます)。途中でつまずいても止まらず、できるだけ英語のリズムや発音を再現することを意識します。
シャドーイングは、「リスニング学習の方法を調べれば必ずシャドーイングが出てくる」ほど、広く勧められている学習法です。
そのため、ディクテーションやコピーイングを飛ばして、シャドーイングされている方も少なくありません。
ただ、シャドーイングは、数あるリスニング学習法の中で、もっとも難易度の高い方法であり、適切に扱うにはそれなりの能力が必要です。
シャドーイングを行うことが適切かどうかの基準は、スクリプトを見ずに英文音声を全体的に聞き、8、9割方、内容が理解できるか で私は判断しています。
この項目にYesと言えなければ、シャドーイングをしても、「一体自分が何をしゃべっているのかわからない」状態になります。
そんな学習に意味があると言えるでしょうか?
そもそも、それは「学習」になっているでしょうか?
もしかすると、「学習負荷は高ければ高いほど効果があり、リスニング力が速く伸びるに違いない」と考えてしまうかもませんが、そうではありません。
負荷は適切にかけてこそ、力が付きます。
筋トレでも、重すぎるウェイトは事故の元です。
「コピーイング」で英語力を底上げする
シャドーイングをするには負荷が高すぎる音声であった場合、まずは「コピーイング」から始めることがお勧めです。
<コピーイングの基本的な手順>
1.英文音声を聞く。
音声を2、3秒、短く聞き、一旦停止します。
2.音声をコピーして発音する。
今聞いた短い音声を、出来る限り細部までコピーして繰り返します。
3.「どういう意味?」と思った部分を独り言学習する。
繰り返した後、英文の意味が分からない箇所があるはずです。
その部分のスクリプトを確認し、意味が取れなかった理由を探し(音 or 未知表現)、英語と和訳を繰り返しブツブツ呟いて、覚えます。
「オーバーラッピング」で速度&リズム感を鍛える
オーバーラッピングとは、ネイティブの発話に自分の声を重ねて発話するリスニングトレーニングです。
「コピーイングは容易に行えるけれども、ネイティブ発音を聞くと、なんとなく理解度に不足を感じる」ような時、「オーバーラッピング」が効果を発揮します。
<オーバーラッピングの基本的な手順>
1.コピーイングをする。
最初に事前練習としてコピーイングをします。英語の意味はしっかり理解した上で行いましょう。
2.音声に自分の声を重ねて発音する。
・音声を再生し、ネイティブの発話に自分の声を被せて発話します。その際、出来る限り、同じ感情・発音・抑揚・リズム・スピードで行うことがポイントです。
・スクリプトを見なくても出来る箇所は見ずにやり、見ないと難しい箇所は見て構いません。
・オーバーラッピングをすることで、「コピーイング出来ていたつもりでいたけれど、実はあまり出来ていなかった」箇所に気づくことが出来ます。
・シャドーイングしなくとも、オーバーラッピングまで出来るようになれば、リスニング力は十分に上がります。
5. 英検準1級リスニング学習「基本の6ステップ」
ここから、英検リスニング対策としてお勧めの、基本の学習ステップをご紹介します。
細かい部分などは、皆さんの好みや強みによって、柔軟に変えていただければと思っています。
参考になりましたら幸いです。
英検準1級対策用リスニング学習の進め方
1.過去問1回分のリスニング問題を解きます。
パート1・2・3を通して問題を解きます(全問題を解く時間がないなどの場合、パート1だけなどでも問題ありません)。
・正答数を数え、記録を付けておきます。
・過去問1回分だけ勉強して、受験し、合格出来る人は少ないと思いますので、今後、新しい過去問も勉強するはずです。その時も最初に過去問を解き、正答数が以前より増えているかを確認するためです。
2.パート1から順に「選択肢」の学習をします。
・リスニング問題「選択肢」の英文を読み、一読で理解しきれない箇所をピックアップします。
・選択肢を読めなければ、リスニングで点数を取る事は不可能ですので、これはとても大切な学習となります。
・単語、表現、文法、何か一つでも「ん?」と感じる部分がありましたら、しっかり学習して、理解しましょう。
3.【精聴学習1】音声のディクテーションを行います。
詳細はこの表の下の「ディクテーション5か条」に書いていますので、ご覧ください。
4.【精聴学習2】ディクテーションの答え合わせをします。
間違っていたところへ、赤ペンで、正解を書き込みます。
5.【精聴学習3】「音声」の学習します。
・ディクテーションをしたノートを最初から見ていき、単語、英語表現(イディオムなど)、文法、発音に対して「わからなかった」部分をマークしましょう。
・すべて学習して理解しましょう。
6.【精聴学習4】シャドーイング(またはコピーイングやオーバーラッピング)を行います。
・ご自身の口で、出来る限りネイティブと同じ速度、同じ発音で、発話練習を繰り返してください。
・基本的には最初から最後まで全部発話しますが、時間のない時などは、「5」でマークした箇所を特に重点的にやりましょう。
・この発話練習が「何となく」しか出来ていないと、いくらやっても聞き取れるようになりませんので、極めて大切な学習項目です。
7.次の問題へ進み、1から6までを繰り返します。
★ディクテーション5か条★
1)1回で聞く分量は「2、3秒程度」の短さで問題ありません。「2、3秒程度」で音声を一度停止し、ノートに書き取ります。2回3回と繰り返して聞いて大丈夫です。出来るだけよーく聞いて頑張りましょう!
2)1回目の結果は黒、二回目で修正する際は青、のように色分けしましょう。
3)【重要】たとえば want か won’t か? grass か glass か?など複数の単語で悩んだら、どちらも書き残しておきましょう。片方消さないで!
4)【重要】わからない時は、聞こえた音をそのままカタカナで書いておきましょう。大事な学習材料になりますので消さないで!
5)「何か入ると思うがどうもわからないし、カタカナ化もしにくい」という時は、はてなマークを書くか、下線を引いておきましょう。
◆ 書き取り例 手書きがベストです(読める字でお願い致します!)
◆ 書き取り例 デジタルでも可能です(ただし「悩んだ痕跡」を消さないで!)
7. よくある質問とリスニング学習の落とし穴
Q. ディクテーションをしても効果がわからないのですが?
ディクテーションは、書き取り後に「振り返り・分析」を行って初めて効果が生まれます。
聞き間違える理由として、大きく次の三つがあります。どれにあたるか振り分けましょう。
(1)音が聞き取れなかった。
(2)文法知識が足りなかった、または未知の表現であった。
(3)1+2で「音も聞き取れなかったし知らない表現だった」。
「音が聞き取れなかった」が含まれている場合、英語発音の基礎や、リンキングやリダクションなど音の変化を学べば、ディクテーションの効果に違いが生まれてくるはずです。
音の学習をしていきましょう。
・お勧めの発音学習書「英語耳」
以下の受講生さんの「英語耳」レビューも参考にしてください。
・本ウェブサイトやポッドキャスト、エイミの個別レッスンでも、英語の発音・音変化について、解説しています。
Q. シャドーイングを続けていますが、このままで良いのか、不安です。
シャドーイングは有名なリスニング学習法ですが、元々は同時通訳の訓練方法であり、大変難易度の高いメソッドです。そのため、適切に扱うにはそれなりの能力が必要です。
シャドーイングを行うことが適切かどうかの基準は、最初に「スクリプトを見ずに英文音声を全体的に聞く」時、8、9割方、内容が理解できるか で判断出来ます。
この項目にYesと答えられなければ、シャドーイングをしても、あまり効果が感じられないかもしれません。
その際は、「音声を止めて繰り返す」コピーイングや、「音声に自分の声を重ねて話す」オーバーラッピングを行う方が、リスニング力向上に直結する可能性があります。
Q. ディクテーションとシャドーイングなら、どちらの方をやった方が良いですか?
最初に音声をざっと聞き、8、9割方理解できる内容であれば、「いきなりシャドーイング」や「いきなりコピーイング」の発話学習をお勧めします。
しかし、8割理解出来ていないと感じるものは、発話しても満足に行えない可能性が高いため、ディクテーションから始めることが向いています。
学習者にとって難易度の高い音声は、先にディクテーションをし、単語や意味の学習を行った後、改めて発話学習に進むとスムーズです。
Q. お勧めの単語帳はありますか?
今のところ「出た単」というスマートフォンアプリがおすすめです。
Q. お勧めの暗記アプリ(フラッシュカード)はありますか?
今のところ「ワードホリック」というアプリがおすすめです。
Q. 「英語を英語のままで聞く」というのが上手く出来ないのですが?
「英語のリスニングは、和訳せずに、英語のまま聞き取る力をつけましょう」ということが良く言われており、このご質問を多くいただきます。
「英語を英語のままで聞いて理解する」
…それが出来たら、もうゴールであり、誰もリスニング対策に苦労などしないと思いませんか?
たとえば、Thank you. のような簡単な英語であれば、聞いた瞬間に “英語を英語のままで” 理解でき、和訳しなくても良いはずです。
「英語を英語のまま聞き取る力」は、毎日、英語の音に触れ、Thank you. のように “英語のままで” 意味が理解できる量をコツコツと増やし、結果として得られるものだと私は思います。
つまり、リスニング対策中、上手く理解できない箇所に遭遇したら、立ち止まって英文を確認し、しっかり和訳して、自分の腹に落とし込んでから進みましょう。
「和訳せずに聞き取る力」は、学習の結果として得られるものです。
7. 継続のコツとモチベーション管理法
英検準1級のような長期的な目標では、学習の継続とモチベーションの維持が合格への大きなカギとなります。
しかし、毎日コツコツと勉強を続けるのは簡単なことではありません。
この項では、英検準1級合格を目指すあなたが、途中で気持ちが折れそうになったときにも前向きに学習を続けられるよう、具体的な継続のコツとモチベーション管理法を紹介します。
1.3ヶ月以内の日程で試験に申し込む。
目標が明確になることで、日々の学習にも緊張感が生まれ、モチベーションが大きくアップします。
試験日を先に決めてしまうことで「あと何日しかない」という意識が働き、先延ばしにしがちな勉強にも計画性が生まれます。
中長期的な目標は、3ヶ月以内に設定することで集中力を維持しやすくなりますので、可能な方は、今すぐスマートフォンやパソコンで「英検SCBT 申し込み」と検索し(リンク張っておきました!)、受験申し込みを行いましょう。
英検「S-CBT受験」とは?と思われた方は、こちらの記事をどうぞ!
2.学習スケジュールを立てる。
合格までの期間を逆算し、週単位・月単位でやるべきことをリスト化しましょう。
最初に現状の実力を模試や過去問で把握し、弱点や重点分野を明確にします。
英検準1級合格には、約7500語以上の語彙が必要であるといわれています。
「Weblio語彙力診断テスト」を使えば、あなたの今の推定語彙数が、2分半でわかります。
あと何単語増やせばいいんだな!とわかれば、モチベーションも上がります。
その上で、
・1ヶ月目は語彙と文法の基礎固め
・2ヶ月目はリスニング演習
・3ヶ月目はライティングとスピーキング対策をする
など、段階的に目標を設定することで、学習の進捗が見えやすくなり、達成感も得やすくなります。
3.学習記録をつける。
日々の学習内容、学習時間、できたこと・できなかったことを、手帳やアプリに記録しましょう。
振り返りができ、モチベーションの維持や改善点の発見に役立ちます。
4.「3回学習法」で復習する。
「3回学習法」とは、効率的に記憶を定着させるために、初めて学習した内容を翌日、そしてその3、4日後に再び復習するという、私の考えたシンプルな復習方法です。
エビングハウスの忘却曲線に基づき、記憶が薄れやすいタイミングでしっかりと反復することで、学習内容をしっかりと頭に残すことができます。
ずぼらなエイミでも効率よく知識を身につけられている、シンプルかつ実践的な復習スケジュールです。興味のある方は、日々の学習に取り入れてみてください。
具体的な進め方は次の通りです。
初学習
新しい単語や表現、リスニング教材など、学びたい内容をしっかりと学習します。
翌日:1回目の復習
学習の翌日に、前日の内容を改めて復習します。この段階で記憶の定着を強化します。
3~4日後:2回目の復習
1回目の復習から3、4日後に、もう一度同じ内容を復習します。これにより、さらに記憶がしっかりと定着します。
今回の内容をポッドキャストでも一緒に学習しましょう!
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今回のまとめ
今回は、英検準1級のリスニング対策で、ディクテーションやシャドーイングを一生懸命頑張っているのに伸び悩む時の対処法についてまとめました。
・準1級リスニングでは、学術レベルの高い話題にもついていける「語彙力・内容理解力・リスニング力・忍耐力」が求められます。踏ん張ってついていきましょう。
・合格の目安「正答率7割」に達するために、リスニング問題全29問中、 20問の正答を目指しましょう。
・合格するための必要語彙数は、7500語以上が目安です。
・「Weblio語彙力診断テスト」で現在の推定語彙数を確認し、足りない量を受験までに補えるよう、スケジュール管理をしましょう。
・語彙力強化には「出た単」アプリがお勧めです。
・音声が流れる前に、1秒でも長く「選択肢を先読み」し、何系の問題なのかを予想しましょう。
・ディクテーションで効果が感じられない学習者さんは、「振り返り・分析」が不足しているケースが多いです。
・ディクテーションを分析するために、「発音学習(母音・子音・リンキング・リダクションetc.)」を、一度しっかりやりましょう。
・シャドーイングで効果が感じられない学習者さんは、コピーイングやオーバーラッピングを試してみましょう。
・上記の発話学習3兄弟にも、大前提として、「発音」の知識が必要です。
・「選択肢の読解学習」に手を抜いてはいけません。
・モチベーションを維持するため、今日、受験を申し込みましょう。
・明日から、学習スケジュールを立て、日々の学習の記録をつけ、「3回学習法」で復習しながら、受験日まで過ごしましょう。
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