ポッドキャスト

【第13回】「There’s」は「ゼアズ」ではありません! ネイティブの発音を解説

投稿日:2020年10月8日 更新日:

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/

(アイコンをクリックで登録画面へ移動します)

 

 

エイミ

こんにちは!

医学英語発音コーチのエイミです。

 

今回は、多くの日本人が聞き取れない、発音できない超基礎単語「there’s(there is)」の発音練習 を、ラジオで行っていきます。

私の生徒さんにも、「there’s」が聞き取れない、うまく発音できないで、特訓される方がとても多くおられます。

読者さんの中には「あー、there に th の音が入るから難しいってことかな?」と思われる方がいらっしゃるかと思うのですが、今日は「th」の発音練習とかではありません。

むしろ th なんかできなくてもこれが出来たら通じますよ、という、英語のリズム のお話になります。

 

Dr.ナミ

今日は通常速度で17分22秒ニャ。

早く聞きたいアナタは倍速などでどうぞ!!

 

 

1.Anchor

2.アップルポッドキャスト   

「エイミ」で検索してください!

3.Google Podcasts

 

エピソードの概要を以下にまとめました。

ざっとチェックしてからラジオを聞いていただくと、より楽しんでいただけるかと思います!

 

英語の音は、「谷→山→谷→山」の波形リズム!

 

英語は、「はっきり発音する大きな音(強勢音節)」と、「ほとんど聞こえない小さな音(無強勢音節)」を組み合わせて話す言語です。

山から谷へ声を落とし↓、谷からまた山へ盛り上げ↑、また落とし↓、また盛り上げ↑…という感覚で、声で波形を描くようにつないで話します

 

対して日本語は、すべての音を同じ大きさで話す言語です。

この部分が日本語と英語の音声的な非常に大きな違いとなっています。

 

 

Dr.ナミ

Rの発音、Lの発音、thの発音

みたいなことの前に、

英語のリズムに乗れるかどうか

大小の音の強さを混ぜて話せるか

っていうのが

めちゃくちゃ大事なんニャ!!

 

私は強勢音節を「山」、無強勢音節を「谷」と表現しながら発音をお教えするのですが、「there’s」はほとんどの場合「谷」の部分になるんです。

 

エイミ

「谷で発音する」ということは、

つまり、

小さく低い声でボソッと発音するんです。

ネイティブがthere’sを「ゼアズ」と言うことは

(わざと強調する場合を除き)

ほとんどありません。

だからリスニングしていても聞こえないんです!

 

 

「there’s」の発音練習【1】

 

Dr.ナミ

ということで、さっそく練習ニャ!

最初の課題は、「ER」 から

“There’s no way to know.”

「まだ何とも言えません」

というドクターの台詞ニャ。

めっちゃ速いのでよーーく聞いてニャ!

 

 

男性患者:先生は(肺の影を)何だと思いますか?

What do you think it is?

Dr. ルイスまだなんとも言えません。まずは気管支鏡検査を受けて頂いて、必要であれば組織も取って調べてみないと。

There’s no way to know. You have to undergo a bronchoscopy and possibly exploratory surgery before we know for sure.

【ネイティブの発音】

 

There’s no way to know. の発音を文字にすると、

ゼz ノウ ウェイトゥノウ.

という感じになっていること、わかりますか?

最初の「there’s」、「ゼ」しか聞こえないくらいの話し方ですよね。

 

エイミ

ラジオでこの部分を一緒に練習しますよ!

 

Dr.ナミ

弱~く、低~く発音するニャ。

こんなんじゃ人に聞こえないのでは…?

と心配する人が多いけれど、

それで大丈夫!!

それが英語の発音ニャ!

 

 

「there’s」の発音練習【2】

 

エイミ

次は、

“There’s a good chance that—.”

「~の可能性は高いです」

という台詞です。

ニーマンピック病末期の男の子の

手術を望むお母さんに

「手術に耐えられない可能性がある」

と伝えるシーンから、

もう一つ「there’s」を練習します。

 

 

母親:私とわかって手を握ってくるのよ。出来ることは何でもしてやりたいの。

He squeezes my hand. He understands me. That means everything that can be done should be done.

Dr. チェンそうですね。でも、ケニス君が手術に耐えられる可能性は低いんです。

Yes, but… there’s a good chance that Kenneth won’t survive the operation.

【ネイティブの発音】

 

There’s a good chance. の発音を文字にすると、

ゼz ア グッ チャンス

という感じになっています。

最初の「there’s」の速さ、低さ、意識して出来るだけ真似をしてみましょう!

 

それでは、一緒に発音練習していきましょう!!

 

 

1.Anchor

2.アップルポッドキャスト   

「エイミ」で検索してください!

3.Google Podcasts

 

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/

(アイコンをクリックで登録画面へ移動します)

 

 

 

今回のまとめ

日本人は、「there’s ~~」と言う時にしっかり

「ゼアズ」

と言ってしまう方が多いのですが、それでは英語らしい話し方になりませんし、そのように発音し続けていると、リスニングする時にもネイティブの「there’s」がいつまで経っても聞き取れないです。

英語は音に強弱をはっきりつけ、山を描いて発音する言語です。(専門的には Stress-timed langage、強勢拍言語 と言います。)

「there’s」という部分は、基本的に「谷」で発音します。

ここをしっかりマスターしていくと、英語らしい発音が出来るようになっていきます。

 

 

-ポッドキャスト

執筆者:

関連記事

【第36回】「confidentiality」(守秘義務)のネイティブ発音と例文

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     エイミ こんにちは! 医学英語発音コーチのエイミです。   今回は、医療の「 …

【第62回】can と can’t がどうしても同じに聞こえる時

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     エイミ こんにちは! 医学英語発音コーチのエイミです。   今回は、できる出 …

【第25回】英語の発音はサザン桑田佳祐さんを真似れば最強

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     エイミ こんにちは! 医学英語発音コーチのエイミです。   今回は サザンオ …

【第58回】”低位舌” は英語の発音にとって大問題

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     エイミ こんにちは! 医学英語発音コーチのエイミです。   今日は 低位舌( …

【第34回】コロナワクチンの製薬会社3社、英語で正しく発音するには?

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     エイミ こんにちは! 医学英語発音コーチのエイミです。   この記事を書いて …

最新記事

  1. 【英語でスライド作成】おすすめ書体はArial、Segoe、Helvetica
  2. 【学会レポ】Vol.13 発表は「1分100ワード」で話せ
  3. 「nm、mm、cm、mm3、μm」の英語の発音をわかりやすく
  4. 【学会レポ】質疑応答編 英語の例文「最初の一言」
  5. 「少し前に来て」「後ろに下がって」「上に上がって」「下に下がって」を英語で
  6. 英検準1級をS-CBT形式で受験してみた!当日の流れと注意点まとめ
  7. 【ドラマでわかる】「ウォウ」と「ワオ」の使い分け
  8. 【学会レポ】座長編 英語例文「セッションを始める」
  9. 【L、dL、mL、µL】を英語でちゃんと発音するコツ
  10. 【第17回】知ってる?「Didn’t」の発音は「ディドゥント」じゃないっていう話
  11. 【第13回】「There’s」は「ゼアズ」ではありません! ネイティブの発音を解説
  12. 【医療者の英語表現】「~の疑いがある」ネイティブはどう言う?
  13. 「男性・女性を male / female と表現するのはどうなのか?」という議論に対する一つの答え
  14. 【第49回】オーバーイージーとは? 英語圏の「目玉焼きの焼き加減」4つ
  15. penis の発音はペニスではないという真面目な話
  16. 「mg/m2」を英語で正しく読もう!【ERで解説】
  17. 【atypical】を アティピカル と読んでいる人、間違ってますよ!
  18. 【英語の発表フレーズ】ネイティブが使う talk about 以外の5つの表現
  19. 【学会レポ】Vol. 5 that節はどこで切る? の巻
  20. 大静脈【vena cava】の発音は「ベナカバ」じゃない!
  21. 【医療者の英語】血圧が「110の90」「低い、高い」「上がった、下がった」どう言う?
  22. 【動画】First を正しく発音するコツ
  23. 【食道の英語】「エソファーガス」が通じないのはなぜ?
  24. 【医療者の英語表現】「血がサラサラ」「ドロドロ」どう言えばいい?
  25. 【第42回】as は「アズ」じゃない! as as 構文の発音のコツ
  26. 【学会レポ】座長編 英語の例文「質疑応答をコントロールし、セッションを締めくくる」
  27. 【学会レポ】質疑応答編 英語例文「答え方に困った時の一言」
  28. 【第31回】アーテリーではない「artery(動脈)」
  29. 【第16回】「滅菌」”sterile” の発音を本気でマスターしてみよう
  30. 【第71回】every は「エブリ」じゃない! リスニング力本気上げ発音講座
医学英語発音コーチ
エイミ
発音、リスニング、医療英会話、TOEIC、英検の指導・対策が得意分野。20代後半になってから英会話習得をスタートし、最初は「センキュー」以外一言も話せない英語音痴だった。日本人にとっての理解しやすさを追求した解説と「トレーニングは楽しく!!」が信条。University of Baguio, Associate in Hotel and Restaurant Management卒。TOEIC 935点。

詳しいプロフィールはこちらからどうぞ。