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こんにちは!
医学英語発音コーチのエイミです。
今回は、米ドラマ ER のワンシーンを使い、「大動脈瘤の最先端治療を行っています」の聞き取りと発音 を、ラジオで皆さんと一緒にワークしてみたいと思います。
たとえ「大動脈瘤」や「先端治療」の英語表現をちゃんと知っておられたとしても、ネイティブの発話の聞き取りはなかなか難しいですよ…!
それでは、チャレンジしてみましょう!
ラジオは通常速度で13分09秒だよ。
早く聞きたいアナタは倍速などでどうぞ!
1.Anchor
2.アップルポッドキャスト
「エイミ」で検索してください!
「最先端治療」英語で聞き取れる?
ドラマ「ER」の舞台、カウンティー・ジェネラル病院の救急科へ、レイクさんという男性が胸部痛で来院しました。
レイクさんは内科医のスーザン・ルイス先生の担当となりますが、患者のX線写真を見た外科医のベントン先生は「大動脈瘤の可能性がある(手術になるかも)」と考え、同病院の循環器外科医・ヴューセリッチ先生にコンサルテーションを依頼しました。
ここでルイス先生は、患者のレイクさんに
ヴューセリッチ先生のことを説明するのですが、
ここで「大動脈瘤の最先端治療を行っている先生です」
というフレーズが出てきます。
聞いていきましょう!
◆【聞き取りにチャレンジ】1回目
レイクさん(患者):ルイス先生は(ヴューセリッチ先生のことを)知ってます?
Do you know him?
Dr. ベントン:いえ、ルイス先生は外科じゃないので。
No, Dr. Lewis isn’t on the surgical team.
Dr. ルイス:ヴューセリッチ先生は心臓血管外科の権威で、大動脈瘤の最先端治療をなさっています。
Dr. Vucelich is an excellent cardiovascular surgeon, one of the best in the country. He’s ________________________________.
【日本語吹替と英語音声を連続で】
どうやらルイス先生は
ヴューセリッチ先生のことを
ちゃんと知っていたようですね!
レン先生、
ルイス先生の最後の一言、
かなり難しいのですが
何と言っているかわかりましたか?
えーと、最後の
on aortic aneurysms(大動脈瘤に関して)は
聞き取れたよ!
でも、その前はなんだろう?
「最先端治療」なら
latest とか advanced とか
そういう単語が出てくるかと思ったんだけど…
全然そんな風に聞こえないなぁ?
そうですね、今回一番難しいのは
「最先端治療」の聞き取りです。
音声の速度を少しゆっくりにして、
もう一度よく聞いてみましょう!
◆【聞き取りにチャレンジ】2回目(0.7倍速)
Dr. ルイス:ヴューセリッチ先生は心臓血管外科の権威で、大動脈瘤の最先端治療をなさっています。
Dr. Vucelich is an excellent cardiovascular surgeon, one of the best in the country. He’s _____________________ on aortic aneurysms.
【英語音声のみ(0.7倍速)】
これで、だいぶ聞こえてきましたか?
うーむ、どうも
「ヴェリーベス ワーク」のように聞こえるけど…
very best work?
そんな言い方するのだろうか?
繰り返しよーーく聞いて、考えて頂いたら、答えをどうぞ!!
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◆ 答え
Dr. ベントン:いえ、ルイス先生は外科じゃないので。
No, Dr. Lewis isn’t on the surgical team.
Dr. ルイス:ヴューセリッチ先生は心臓血管外科の権威で、大動脈瘤の最先端治療をなさっています。
Dr. Vucelich is an excellent cardiovascular surgeon, one of the best in the country. He’s doing very advanced work on aortic aneurysms.
【英語音声のみ】
ということで、「先進の」は
レン先生の予想された
“advanced” で正解でした!!
“very advanced” で「最先端の」です!
なんと、advanced で合ってたの?!
いや、待って!
全然「アドバンスト」って聞こえなかったけど
それはどうして?
それは、advanced の
アド(ad)がまったく発音されていないから
かと思います。
ここでは very advanced が
「ヴェリー ヴァンスt」になっているんです!
advanced が ヴァンスtに…!
だから very best みたいに聞こえたのか!
He’s doing very (ad)vanced work →
ヒズドゥーイン ヴェリー ヴァンスt ワーk
と思って、この部分だけもう一度聞いてみましょう!
第二音節に強勢が乗る単語は第一音節が聞こえない
さて、どうして advanced の発音が「ヴァンス」だけ になってしまうのしょうか?
それは、advance のように第二音節に強勢の乗る単語は、第一音節が非常に弱くなる からです。
たとえば他に、こんな単語もそうです。
こちらも聞いてみてください!
(ERより)
そうでもないの。1年くらい前に教会で出会って…。
Not really. About a year. We met at church.
【英語音声】
about は advance と同じように
第二音節に強勢の乗る単語ですが、
どのように聞こえますか?
最初のアが発音されずに、
「バウ」だけになっているね!
About a year. が
バウダイヤー に聞こえるよ。
その通りです!
他に例を挙げれば、
allow は ラウ に、
adjust は ジャス に、
inform は フォーム に
聞こえたりすることがあります。
一つずつ耳鳴らしが大事だね…!
それでは今回はここまでです!
ラジオでは「大動脈瘤の最先端治療を行っています」の発音を練習していきます!
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今回のまとめ
今回は、「A(人や施設名)は B(疾病名)の治療において最先端治療を行っている」の英語表現、
A is doing very advanced work on B.
のご紹介とともに、
「第二音節に強勢が乗る英単語は第一音節が聞こえなくなることがよくある」
という大切な部分をお伝えしていきました。
advance が「ヴァンス」になったり、about が「バウ」になったり、ネイティブは音をどんどん減らして発話します。
ということで、第二音節に強勢が乗る英単語(特に第一音節が母音のもの)は今後要注意です。
「これ、強勢が第二音節だけど、最初の音が聞こえなかったらどう聞こえるだろう?」と考えながら英語に触れていると、ネイティブの速い発話であっても、聞き取れる量が増えていきます。