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論文を読まれている時に見かけられる「et al.」、英語でどう発音するか、ご存知でしょうか?
この言葉はアメリカ英語とイギリス英語で発音が異なりますので、どちらもご紹介していきます。
医療英語の発音を一緒に練習しましょう!
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「et al.」米語と英語の発音の違い
こんにちは!
医学英語発音コーチのエイミです。
この記事では、最近のレッスンである先生と練習させていただきました “and others” 「~と他の人々」という意味のワード、et al. の読み方から学習を始めたいと思います。
et al. はラテン語由来の言葉です。
特に論文を読まれている時に見かけられるワードではないかと思います。
カタカナでは皆様はどう読まれているでしょうか?
エトアル?
エトオール?
英語ではどう発音するかというと、アメリカ英語とイギリス英語で結構違います。
まずはアメリカ英語から聞いてみていただければと思います。
◆ アメリカ英語の 「et al.」は 「エドオl」
男性:著者の名前は思い出せますか?
Do you recall the editors of that?
女性:ええ、アダムス氏です。アダムス・エドオl です。
Yeah, it‘s Adams, is the first editor. Adams et al.
Current Conversations, Social Change Professionals, Episode #311 03:30
YouGlish では、このように、アメリカ英語話者の方は
エドオl
/et ɑ́ːl, et ɔ́ːl/
と発音されていることが多く見られます。
al は英語の all、オール /ɔ́ːl/ と同じ発音です。
et のTが濁ってDっぽくなるのは、フラップTといって、アメリカ英語特有の変化です。Tで終わる単語の後ろに母音が続く時、T音がD化、またはL化する現象が起きます。
イギリス英語ではフラップTは起こらないので、Tは濁りません。
さらに、イギリス英語では、al の母音も all と同じではなく、アメリカ英語と異なります。
聞いてみましょう。
◆ イギリス英語の 「et al.」は「エト エァl」
では、このヒッグス・エト エァl のアイデアは、どのように機能するのでしょうか?
So how does this Higgs et al. idea work?
The Long Road to the Higgs boson – and beyond 19:50
イギリス英語では、et のTは濁らず、かつ al は /æl/ と発音されています。
りんご、apple は「エポウ」のように発音しますが、この /æp(ə)l/ の a の音、エとアの中間音です。
エト エァl
/et ǽːl/
アメリカ英語とはかなり違いがあります。
発音は、単純に米語か英語かという以外にも、地方や個人の方のアクセント(方言)も影響します。私はどちらで発音しようかと悩んだら、「聞いたことのある方」や「言いやすい方」を選ぶようにしています。
「Not at all.」もアメリカ英語とイギリス英語で全然違う
アメリカ英語の濁るT、フラップTといえば、一つ、とても有名なものがあります。
それは
Not at all.
です。
「ありがとうございます」と言われた時などに「いえ、全然大丈夫ですよ」と返事をするときなどの、Not at all。
または否定文で質問されたとき、「全然それはない」と全否定する時にも使える台詞です。
アメリカ英語とイギリス英語の発音の違いとして、アメリカ英語(AE)の Not at all. は、Tが濁って、こんな感じです。
◆ AEの “Not at all.” は「ナダドー」
ロス:もし僕たちがまだお互いに気があるなら(ルームメイトになるのは)おかしいけどさ。きみはまだそんなつもりがある?
It only would be weird if we in “that place”. I mean, are you still in that place?
レイチェル:いいえ、全然ない。
No, not at all.
ロス:よかった、僕もだ。
Good. Me neither.
not のTも at のTも、どちらも濁って「なだどー」となります。
しかしイギリス英語(BE)では濁りません。
◆ BEの “Not at all.” は「ノッタットォ」
以下の文章にどの程度同意できるかを1から10までの尺度で尋ね
We can ask to what extent we might agree with the following sentences on a scale of one to ten, ten meaning very much, zero indicating not at all.
イギリス英語の Not at all. は、「のったっとぉ」のような感じです。
「ピーター」もアメリカ英語とイギリス英語で全然違う
ほかにもたとえば、人の名前はいかがでしょうか。
英語で人の名前を聞き取っ
ERに Dr. ベントン という先生が主役の一人として登場します。
外科レジデントの若い先生です。
そのベントン先生のファーストネームにT音が入るのですが、今から、ネイティブの発音で聞いてみていただこうと思います。
ベントン先生のファーストネーム、なんという名前だったかなぁと、ERファンの先生は考えていただきながら、お聞きになってみてくださいね。
それでは、アメリカ英語の発音からどうぞ。
◆ アメリカ英語の “〇〇” は「ピーラ」
上級医:ピーター、おまえは生意気なやつだな。このケース、自分でやってみたいんだろう。
Peter, you’re a smart-ass. You’d like to do this case yourself, wouldn’t you?
◆ smart-ass 自分に自信のありすぎる人。生意気な人。
ということで、ベントン先生のファーストネームは「ピーター」でした。
アメリカ英語では、後半の ter のT がフラップT化し、
「ピーラ」
「ピーダ」
のように聞こえます。
しかしイギリス英語では、T音に変化は起こりません。
ERには、イギリスから留学してきた女性の外科医、エリザベス・コーデイ先生がシーズン4から登場します。コーデイ先生がベントン先生を呼ぶ時の発音を聞いてみてください。
アメリカ英語との音の違いに注目です!
◆ イギリス英語の “ピーター” は「ピータ」
Dr. コーデイ:あ、ピーター!ちょうどよかったわ、紹介する。こちらピーター・ベント
Uh! Peter, that’s fantastic. Now I get to introduce you. Peter Benton, Rocket Romano.
イギリス発音のピーターは、それなりにカタカナ読みの「ピーター」に近いですね。
ただ、日本語よりもT音がとても強く発音されますので、つばが飛んでもOKくらいの感覚でTを発音するとイギリス英語らしくなります。
「ピータ」
「ピーツァ」
また、アメリカ英語イギリス英語共通で ter は弱く発音されますので、ほぼ ピー だけくらいの気持ちで発話してみてください!
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今回のまとめ
今回は、論文に出てくる et al. の英語のネイティブ発音の解説から、「アメリカ英語ではT音がDやLに変化し(フラップT)、イギリス英語ではT音がそのままきれいに発音される」ことについて、皆様と学習をしました。
● et al.
米語では エドオl /et ɑ́ːl, et ɔ́ːl/
英語では エト エァl /et ǽːl/
● Not at all.
米語では「なだどー」
イギリス英語では「のったっとぉ」
● Peter
米語では「ピーラ」「ピーダ」
イギリス英語では「ピータ」「ピーツァ」
一緒に練習してくださった皆様、お疲れ様でした!
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