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今回は ER から 外傷性心タンポナーデで来院した10代の男の子とお医者さんの会話 をご紹介していきます。
当記事でご紹介しているポッドキャストは、個別レッスン受講生さん用にレッスンの復習用にお作りしている音声データの一部です。
ラジオは通常速度で7分26秒ニャ。
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ERの診療場面でリスニングチャレンジ!
こんにちは!
医学英語発音コーチのエイミです。
最初に ER から会話を聞いて頂き、何を話しているのかを考えてみましょう。
今回の患者さんは、アメフトの試合中に相手チームの強烈なタックルを胸で受けてしまった健康な10代男性、ダニエルくんです。
ダニエルを診察する Dr. グリーンと Dr. ウィーバーは、急性低酸素症、頚静脈怒張、血圧急変などの症状から、心タンポナーデ(pericardial tamponade)と診断します。
そこで Dr. ウィーバーが、ダニエルに心タンポナーデの症状と治療法を説明し始める…という場面です。
それでは、どうぞ!
◆ リスニングチャレンジ「心臓の周りに出血しているの」
ネイティブの発話なのでとても難しいですが、2回、3回と聞き返して、出来るだけ頑張ってみてください!
ポイントとなりそうな部分としまして、
「心臓がちゃんと動いてない」
「麻酔をかける」
を、Dr. ウィーバーは英語で何と言っているでしょうか?
出来るだけ頑張って聞いていただけたら、下で答え合わせをしましょう!
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◆ 答え
Dr. ウィーバー:これ(鈍的外傷からの心タンポナーデ)はあまりないことなんだけど、それはあなたが変わり者だからね。でもあなたのそういうところって素敵よ。心臓の周りの袋に血が溜まって、心臓が正常に動かなくなっているの。今から皮膚を麻痺させて、そこに針を刺して、
It’s a bizarre thing, Daniel, which makes you a very bizarre guy. But we like that about you. There’s bleeding in the sac around your heart, so it’s not beating right. We’re gonna numb the area and then we’re gonna insert a needle and drain the blood.
患者(ダニエル):心臓に針を刺すの!?
You’re sticking a needle in my heart?
Dr. ウィーバー:大丈夫、これまでに1000回もしてきたから心配しないで。
Don’t worry, Dan, I’ve done it a thousand times.
答えはこんな感じでした!
少しでも聞き取れたあなた、素晴らしいです。
ただここで終わらせたらもったいないです!
もう少し突っ込んで学習すればもっともっと英語が聞き取れるようになるので、もう少しだけ頑張りましょう!
今回の学習ポイント
それでは学習ポイントをまとめます!
Dr. ウィーバー:これ(鈍的外傷からの心タンポナーデ)は珍しいことなんだけど、それはあなたが変わり者だからね。でもあなたのそういうところって素敵よ。
It’s a bizarre thing, Daniel, which makes you a very bizarre guy. But we like that about you.
太字部分は強く、細字部分は弱く発音されています。
● bizarre [bɪzɑ́ːr] 変わった。普通ではない。まれな。
形容詞「ビザー」(ザーにアクセント)は、類義語に strange、weird などがあります。Dr. ウィーバーは、うまく息が吸えずにパニックになり、聞き慣れない医学用語が飛び交う治療室におびえているダニエルにあえてこのようなことを語り掛け、落ち着かせてあげようとしています。ウィーバーがダニエルにこの台詞を言った時、そばにいる実習生のカーターが「この先生すごいな!」とにっこりしています。
Dr. ウィーバー:心臓の周りの袋に血が溜まって、心臓がうまく動かなくなっているの。今から皮膚を麻痺させて、そこに針を刺して、
There’s bleeding in the sac around your heart, so it’s not beating right. We’re gonna numb the area and then we’re gonna insert a needle and drain the blood.
● “There’s bleeding in the sac around your heart, so it’s not beating right.”「心臓の周りに血が溜まり、心臓が適切に動かなくなっているの。」
“sac” は袋状のもの、ここでは心嚢を指してこう表現しています。”Your heart is not beating right.”「心臓が正常に動いていません。」
● numb [nʌm] (動詞)~を麻痺させる。~を麻酔で感覚を失わせる。(形容詞)麻痺して。しびれて。
患者(ダニエル):心臓に針を刺すの!?
You’re sticking a needle in my heart?
Dr. ウィーバー:大丈夫、これまでに1000回もしてきたから心配しないで。
Don’t worry, Dan, I’ve done it a thousand times.
● “Don’t worry, I’ve done it a thousand times. “「これまで十分に経験を積んできているから心配しないで。」
ここの “1000回” は「それくらいたくさんの回数である」という大体のニュアンスだと思われます。日本人が日本語で言うなら、「これまでに100回200回やってきてるんで、大丈夫ですよ。」とかでしょうか。
今回の内容をポッドキャストでもどうぞ!
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今回のまとめ
今回は ER を使った診療英会話のレッスンの一部をご紹介しました。
学習ポイントとなりそうな部分をまとめます。
● 「心臓の周りの袋に血が溜まっていて、心臓が正常に動かなくなっています」
“There’s bleeding in the sac around your heart, so it’s not beating right.“
● 「今から麻酔をかけて、そこに針を刺して、
“We’re gonna numb the area and then insert a needle and drain the blood.“
● 「これまで十分に経験を積んできている手技・処置なので、大丈夫ですよ。」
“Don’t worry, I’ve done it a thousand times. “
英語が話せるようになるためには、「表現を覚えて、ネイティブが実際にそれをどう発音しているのかをしっかり聞いて、自分でも同じように発音して、マスターする」というのが一番いいのではないかなと私は思っています。
私は発音オタクであり、リスニングオタクであり、海外医療ドラマオタクなので、医療表現のストックはかなり揃ってます!
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また一緒に英語学習しましょう!