医療ドラマ英会話

【医療者の英語表現】「~の疑いがある」ネイティブはどう言う?

投稿日:2019年12月28日 更新日:

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/

(アイコンをクリックで登録画面へ移動します)

 

 

エイミ

こんにちは!

学会英語発音コーチのエイミです。

 

今回は、医療ドラマ ER から

~(病名)の疑いがあります

~(病名)かもしれません

にあたる英語表現を抜き出し、ご紹介します。

 

日本語の「かもしれない」に対する英語の助動詞は、

 could、can、might、may、would

などたくさんあり、英語に慣れていないと、どれを使うべきなのか悩んでしまいます。

ただ、「~の病気かもしれません」で使う助動詞は、実は決まっているんです。

 

それでは見ていきましょう!

 

 

1.人 could have 病名 のパターン

 

結論から行くと、「~(病名)かもしれない」の表現に使われる助動詞は could です。

 

could は、

そういう可能性もあり得る

ひょっとするとそうかもしれない

のような、慎重な言い回しに使う助動詞です。

 

◆ You could have A.

(あなたはAかもしれません)

 

この表現を、続けて4つ見てみましょう。

 

結腸の炎症かもしれません。数時間様子を見て良くならなければ、恐らく手術が必要です。」

You could have an inflammation in the colon. If it doesn’t get better in next couple of hours, you might have to have a surgery. ” 

 

 

子癇前症の症状かもしれません。血圧が少し高いので。」

You could have a condition called preeclampsia. Your blood pressure’s a little elevated. “

 

 

医学生:首が折れているかもしれないんですよ。

You could have a broken neck.

患者:ただのむち打ちだよ。大丈夫さ。

It’s just whiplash. That’s all.

 

心内膜炎という病気かもしれません。細菌が血流に入り込んで、心臓の弁の周りに感染するんです。」

(She) Could have what’s called endocarditis. Bacteria spreads in the blood stream and causes an infection around the heart valves. “

 

 

このように、could ばかり が使われています。

 

もう一つ、人ではなく病状を主語にする方法もあります。

そちらも見ておきましょう。

 

 

2.状態 could be 病名 のパターン

 

「~(病名)の疑いがある」のもう一つのバリエーションは、病状を主語にする表現です。

You could have A. よりやや改まったニュアンスに聞こえます。

 

◆ X could be A.

(Xという状態は、Aという病気かもしれない)

 

Dr.ナミ

これもとっても良く使われる表現ニャ。

3つ、使い方を見てみるニャ!

 

 

「種やナッツを食べた後の腹痛は、憩室炎かもしれません。」

” Stomach pains, plus seeds or nuts, could be diverticulitis. “

 

 

(肺のX線写真の影を説明して)

「(この影は)いろいろと考えられますね。炎症とか、古い病巣の跡とか、知らずに吸い込んだ異物とか、何かの肉芽腫とか。いろんなケースがあります。」

” Well, it could be a number of things. It could be an infiltrate, a dense area of tissue from an old infection. It could be an inhaled foreign body. It could be a granuloma of some sort. It could be a lot of things. “

 

「肺炎か、もしかすると、初期の心不全かもしれません。」

” It could be pneumonia or possibly early heart failure. “

 

 

このように、

~(病名)かもしれない

の表現には、could で対応すると自然です。

 

would be、can be、may be などは、どれも could be より高い可能性を示します。

 

慎重さが求められる場面では、could 以外の助動詞をネイティブは使いたがらないように感じます。

 

Dr.サトシ

言葉のニュアンスに慎重になるのって、

やっぱり大事だよな!

 

 

今回のまとめ

「〇〇の病気かもしれません」「〇〇の疑いがあります」にあたる英語表現には、慎重に可能性を示す助動詞 could が好んで使われます。

 

◆ You/He/She could have A.

(あなた、彼、彼女はAかもしれません)

◆ X could be A.

(Xという状態は、Aという病気かもしれない)

 

could have、could be は、発音するのも簡単です。

ネイティブの音声をよく聞き、イントネーションを真似して、使ってみてください!

 

関連記事:「~(疾病、状態など)の可能性が高い」「低い」って英語で何て言う?

 

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!!/

(アイコンをクリックで登録画面へ移動します)

 

 

-医療ドラマ英会話

執筆者:

関連記事

【第73回】ER の診察英会話 初診診療での英語表現と発音

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     エイミ こんにちは! 医学英語発音コーチのエイミです。   今回は 外来診療 …

【ERで学ぶ医療英会話】緊急分娩対応4【英語丸ごと解説】

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     エイミ こんにちは! 医学英語発音コーチのエイミです。   ドラマ「ER 緊 …

【医療者の英会話】「上を向いてください」ネイティブはなんて言う?

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     エイミ こんにちは! 学会英語発音コーチのエイミです。   患者さんに目薬を …

ERで覚える!98°F はつまり何 °C?微熱、平熱、低体温、医療の「華氏」数字まとめ

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     今回は「医療における華氏(°F)と摂氏(°C)」のお話です。 日本をはじめ世界のほとん …

【第102回】診療英会話〜再診患者さんへ「どうですか」英語でどう言う?

この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/ (アイコンをクリックで登録画面へ移動します)     当記事でご紹介しているポッドキャストは、個別レッスンを受講してくださっている生徒さんの …

最新記事

  1. 【第21回】英語で「酸素飽和度は97」ネイティブはどう言う?
  2. 【塞栓の英語】エンボラス、エンボリズムを英語で正しく発音するコツ
  3. 【第8回】英語の学会発表 ~理想の準備の進め方~
  4. 【医療者の英語表現】「~の疑いがある」ネイティブはどう言う?
  5. 【第141回】胃の再建法「ルーワイ法」「ビルロート法」は英語でこう読む!
  6. 【第38回】大動脈解離の術後ブリーフィングを ER で練習【2】
  7. 【第34回】コロナワクチンの製薬会社3社、英語で正しく発音するには?
  8. 【第15回】リスニングクイズ!「sink」と「think」聞き分けられる?
  9. 【第44回】ネイティブのぼそぼそ発音を「逃亡者」を観ながら解説していきます
  10. 通じないカタカナ医学英語 まとめ【2】
  11. 【第84回】iPhoneの「Live Text」で大量の英語表現をメモアプリに保存する方法
  12. 【学会レポ】Vol.13 発表は「1分100ワード」で話せ
  13. 【第121回】診療英会話〜検査終了後の「着替えてください」どう言う?
  14. 『医療崩壊を防ぐ』『感染者を急増させない』英語でどう言う?
  15. 「メイヨークリニック」の発音はまさかのアレと同じです!
  16. 【学会レポ】留学せずに英語でスラスラ発表している人がやっていること【子音編】
  17. おっさん頑張れ!40代ずぼら英会話【3】「漫画で英語学習」はこうすれば上手くいく
  18. zoom レッスンの始め方
  19. ネイティブの『ワクチン』の発音をリスニングチャレンジ!
  20. 【学会レポ】Vol. 3 robot の発音はロボットではない
  21. 【学会レポ】Vol. 8「発音ミス続出の英単語 まとめ」
  22. 【第97回】小学5年生の生徒さんへのサッカー英会話レッスン1
  23. 40代ずぼら英会話【4】海外ドラマで英語学習1:「最初の準備」に成功のコツあり
  24. 英検1級受験記【5】エピジェネティクス ~「後天的遺伝子修飾」とは?
  25. 【第146回】 ERで診療英会話「~の検査結果が陽性でした」
  26. 【生徒さんの声】菜々緒さんがなぜ英語が上手いのか、理由がわかりました
  27. 【第116回】医学論文の TAKE-HOME MESSAGE で英語の音読練習 2
  28. 【生徒さんの声】スウェーデンの人たちと医療について語り合いたい!
  29. 【腸音】ネイティブの『bowel』の発音を真似してみよう!
  30. 【第82回】スタンフォード大学研究者の著書から学ぶ発表に役立ちそうな英語表現
エイミ
医療英会話の発音とリスニングの専門家。ER先生。舌トレ先生。英検先生。
20代後半から英会話習得をスタートし、最初は「センキュー」以外一言も話せない英語音痴だった。日本人にとっての理解しやすさを追求した解説と「トレーニングは楽しく!」が信条。ERが大好き。University of Baguio, Associate in Hotel and Restaurant Management卒。TOEIC 935点。

詳しいプロフィールはこちらからどうぞ。