アップルポッドキャストや Spotify でも「エイミ」で検索!
この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/
(アイコンをクリックで登録画面へ移動します)
目次
OET Medicine リスニング パートA、どんな問題?
こんにちは!
医学英語発音コーチのエイミです。
今回は、Occupatinal English Test Medicine、OETのリスニングパートの対策方法 について、お話ししていきます。
OETのリスニング問題には3つのパートがありますが、この記事ではその中の最初の問題、パートAがどのような問題なのかという概要と、どのように対策すれば grade B 取得を目指せるかについて、触れていきます。
パートAは、リスニングといいつつ、リーディング問題でもあり、ライティング問題でもあります。
まずはパートAの概要をざっくりとみてみましょう。
OET公式サイト にあるサンプルテスト1を例に、解説していきます。
パートAは、「医師(・看護師・理学療法士などの医療従事者)と患者の会話」を4分程度聞き、患者から聞き取った情報を手元のメモにまとめていく、という問題です。
「医療者と患者の会話」と言っても、実際は、患者さん側からの訴えを傾聴します。
医療者側が長くしゃべることはあまりありません。
音声は約4分間と長めですが、そのほとんどの間、ずーっと患者さんがしゃべっています。
その中から必要な情報をきっちりと、聞き逃さないように聞いていくことが求められています。
OETリスニング パートA の流れは、次のようになります。
1.説明の音声を聞く。
最初に、以下の説明音声が英語で流れます。
どんな説明が流れるのか、内容を確認してみましょう。
和訳を入れていますので、そちらだけ読んでもらっても大丈夫です。
冒頭ではリスニングパート全体の説明があり、その次にパートAの説明へと進んでいきます。
このテスト(リスニングセクション)には、3つのパートがあります。各パートで、複数の異なる抜粋音声が流れます。各音声の冒頭には、「ピーッ」という音が聞こえます。音声を聞く前に問題を読む時間があり、音声は一度しか流れません。聞きながら解答を完成させてください。テストの最後には、2分間、答えをチェックする時間があります。
パート A:このパートでは、2つの異なる音声が流れます。それぞれの音声では、医療従事者が患者に話しかけています。問1から問24 について、聞こえた情報を記入し、メモを完成させてください。それでは、「抜粋1」のメモを見てください。
(5秒無音。この間に「メモ(解答用紙)」に目を向けます。)
抜粋1、問1から問12まで。あなたは、理学療法士が、レイ・サンズという初診の患者と会話しているのを聞きます。問1から問12へ、単語または短いフレーズを、メモに記入してください。それでは、今から、30秒間でメモを読んでください。
(30秒無音。この間にメモ(解答用紙)に記載されている文言を出来るだけ読みます。)
This test has three parts. In each part you’ll hear a number of different extracts. At the start of each extract, you’ll hear this sound: —***—. You’ll have time to read the questions before you hear each extract and you’ll hear each extract ONCE ONLY. Complete your answers as you listen. At the end of the test, you’ll have two minutes to check your answers.
Part A. In this part of the test, you’ll hear two different extracts. In each extract, a health professional is talking to a patient. For questions 1 to 24, complete the notes with information you hear.
Now, look at the notes for extract one.
PAUSE: 5 SECONDS
Extract one. Questions 1 to 12. You hear a physiotherapist talking to a new patient called Ray Sands. For questions 1 to 12, complete the notes with a word or short phrase. You now have thirty seconds to look at the notes.
PAUSE: 30 SECONDS
2.パートA の「メモ(解答用紙)」にすでに記載されている文言を読む。
1の、「それでは、30秒でメモを読んでください。」You now have thirty seconds to look at the notes. という最後の音声が流れた後、30秒で、以下の文面を読むことになっています。
ざっくりとご覧ください。
解答用紙サンプルPDFの確認・印刷は こちらからどうぞ。
ええええ。
これって30秒で読める量?
多くない?
はい、普通は30秒では読めません。
そして、量だけでなく、
難易度の高い英単語や表現も散見されます。
OETリスニングで好成績を取るには、
このメモに出てくる英語表現をサッと理解できる読解力が必要です。
なるほど、
リスニング問題だけれど、リーディング力も必要なんだね。
3.音声から必要な情報を聞き取り、空所へ書き込みをする。
サンプルテスト1の音声の冒頭1分間の音声です。
OETリスニング パートAは「穴埋め問題」です。
ブランクに入れるべき情報を聞き取ったら、
それを素早く解答欄に書き込みます。
書く分量は多くはありませんが、
「4分間、集中力を途切れさせず、聞きながら書き込み続ける」
という作業が必要になります。
最初に読んで、次に聞いて、
聞きながら12個の書き込みをするんだね。
これはなかなか大変だな!
grade B を取得するためには、
リスニングセクションの全42問のうち、30問程度正答する必要があります。
パートA では、全24問のうち19問程度の正答が必要です。
簡単ではないですが、問題の方向性ははっきりしていますし、
繰り返し出てくる頻出フレーズや、決まり文句も多くあります。
対策は十分に可能です。
レッスンではしっかり個別指導し、
確実に実力を付けていただけるようにサポートしています。
OETリスニングの対策方法1:教材を準備する
OETのテスト対策を行うために、まずは手元に教材を用意しましょう。
OETに限らず、TOEICや英検などでも、試験対策用の教材は民間業者が作成しているものもたくさんありますが、そういったものではなく、試験実施団体が公式に発行しているもの を選ぶことを私はお勧めしています。
これは、もっとも信頼できる教材を使うことで、私たちの貴重な学習時間が無駄にならないようにするためです。
2025年3月の現在時点で、私の知るところでは、OETには以下の3つの公式教材があります。
【1】OET公式ウェブサイトにあるサンプル問題。
【2】公式発行の2019年版問題集。
【3】公式発行の2023年版問題集。
【1】「OET公式ウェブサイトにあるサンプル問題」で対策する。
OET公式サイトは、インターネット上で誰でも閲覧できるものですが、ここでサンプル問題を手に入れることが出来ます。
OET Listening 公式サイト はこちら。
サンプルテストは5回分たっぷりと用意されており、無料で利用可能です。
これだけでもしっかりと試験対策が出来るので、ぜひ使いましょう。
【2】公式発行の2019年版問題集を購入する。
Medicine: Official OET Practice Book 1という問題集です。
今のところ、日本のアマゾンで購入可能です。
こちら。(出品が取り消されることもあります。)
【3】公式発行の2023年版問題集を購入する。
OET Trainer Medicine Six Practice Tests という問題集です。
今のところ、日本のアマゾンで購入可能です。
こちら。(出品が取り消されることもあります。)
OETリスニングの対策方法2:「読む力」を付ける
OETリスニングは、リスニング問題といいつつ、「読む」能力が必要です。
そのため、教材を用意したら、音声を聞く前に、解答用紙のブランク前後が読めるかどうかを確認しましょう。
解答用紙サンプルPDFは こちらからどうぞ。
パートAでは、30秒で12問中の10問目まで程度までが読め、かつ一読で内容が9割方理解できる状態になれること が、私の思う読解レベルでのゴールです。
OETパートAに関しては特に「医師が患者の訴えを聞く時、ネイティブ医師(医療者)がよく使う英語に慣れる」ことが求められます。
例えば、・back injury sustained… と読んで、「sustain?ここではどういう意味?」と、もやっと感じられたら、逐一、辞書を引き、覚え直します。
その時、自分の口で単語を音読し、続けて日本語の意味も音読する「音読学習」を私はお勧めしています。(黙読するだけでは記憶に残りにくいため。)
例:「back injury sustained lifting、~を持ち上げた時に腰を負傷。」
ほかにも、解答用紙を読んでみて、ピンとこない単語、英語フレーズ、ありませんか?
あったらそこは答えられない可能性が高いです。
空所部分にどのような語句が入りそうか、一読で、パッとイメージが浮かびますか?
浮かばなければ、そこも、答えられない可能性が高いです。
まずは「解答用紙がささっと読める」ように、学習していきましょう。
・loss of mobility 「移動機能の低下」。loss は、「喪失」のほか、「減少、低下」の意味でも使われます。
・problems sleeping 「睡眠に問題あり」。”problem(s) DOing” で「~の問題」。
・as most frustrating aspect 「最も困る側面、特徴、点として」。aspect は「局面」のほか、側面、特徴、こと、といった和訳もあたる単語です。frustrating は、日本人の言う「困る」にあたることがよくあります。
・manual work 「肉体労働」。身体をしっかりと使う仕事。
・application of STH 直訳は「~の適用」となりますが、「~での治療、加療」。
OETリスニングの対策方法3:「聞く力」を付ける
読めるようになったら、「聞く」力を付けていきます。
ディクテーションという「英語を聞いて書き取るリスニング学習法」を使って、聞き取れない部分を洗い出しましょう。
★ディクテーションルール★
1)2回3回と繰り返して聞いて大丈夫です。出来るだけよーく聞いて頑張りましょう!
2)1回目の結果は黒、二回目や三回目で修正する際は青、と色分けしましょう。
3)【重要】たとえば want か won’t か? grass か glass か?など複数の単語で悩んだら、どちらも書き残しておきましょう。片方消さないで!
4)【重要】わからない時は、聞こえた音をそのままカタカナで書いておきましょう。大事な学習材料になりますので消さないで!
5)「何か入ると思うがどうもわからないし、カタカナ化もしにくい」という時は、はてなマークを書く、もしくは下線を引いておきましょう。
◆ 書き取り例 手書きがベストです
ディクテーションが出来たら、「音が聞き取れなかった部分」と、「聞き取れたけれど意味がわからなかった部分」を洗い出します。
そして、「音が聞き取れなかった部分」は音学習、「聞き取れたけれど意味がわからなかった部分」は意味学習を行います。
その際、シャドーイングやオーバーラッピング、和訳の活用なども取り入れ、効率的に記憶に定着させていくことをお勧めします。
● ディクテーションした音声を、精密学習します。意味がしっかりと取り切れないところ、そして意味が全くわからないところを、辞書や英辞郎などを使って、ひとつ残らず潰していきます。
● 精密学習に続いて、シャドーイングを行います。ネイティブの音声を2、3秒ごとに止め、まったく同じように繰り返しましょう。特に意味が取りにくい箇所は、「シャドーイングした後に和訳を口頭で言う×5回程度」を行いながら、確実に前に進めていきましょう。
● 最後に、学習したネイティブの音声を通して聞き、全てスムーズに意味が取れるようになったことを確認しましょう。ここまでの一連の流れを「精聴学習」といいます。
レッスンでは全面的にサポートします。
OETリスニングの対策方法4:「書く力」を付ける
解答用紙が読めるようになり、OETの音声が聞けるようになったら、最後に「書く」対策を行います。
パートAでは、聞き取りながら、ささっと用紙の空所部分に書き込みをすることで、問題に解答します。
「聞きながら書く」。
母語の日本語ですら、慣れていないと、上手く出来る事ではないですよね。
手元に解答用紙を用意し、音声を冒頭から再生して、「聞きながら書く」対策をしましょう。
終わったら、以下の答えと照らし合わせ、答え合わせをします。
OET公式リスニングサンプル1の答え はこちら。
OET公式リスニングサンプル1音声のトランスクリプト(書き起こし) はこちら。
アップルポッドキャストや Spotify でも「エイミ」で検索!
この記事が役に立ったら、フォローお願いします!/
(アイコンをクリックで登録画面へ移動します)
今回のまとめ
今回は、医師向けの国際的な英語試験、Occupational English Test(OET)のリスニングセクションから、パートA の対策方法をまとめました。
OETでグレードB を取得することができれば、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランド、アメリカ、カナダなどで医師として活躍される道が見えてきます。
国際的なキャリアを目指され、OET grade B 取得のために英語学習に励まれる先生が個別レッスンに来てくださっており、OETに関する知見が増えてきたところで、今回この記事を書きました。
OETは、リーディング・ライティング・リスニング・スピーキングの4技能が試されますが、その中でもリスニングは、日本人が特に弱みとするものです。
リスニング対策、特に医療英語のリスニングは、私の大好物です。
レッスンに興味のある先生は、以下のページより、無料カウンセリングへのお申込みをご検討ください。
勧誘は一切致しません。
タイミングによって、受講開始をお待たせしてしまう時があります。
ご了承ください。
それではまた一緒に英語学習しましょう!