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【第114回】診療英会話〜再生不良性貧血の患者さんへ「病気の疑い」を伝える

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今回は ER から 「身体がだるい」という訴えで来院した女性とお医者さんの会話 をご紹介していきます。今日は特に “検査結果を伝える” 時の英語表現を学習したいと思います!

 

Dr.ナミ

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ERの診療場面でリスニングチャレンジ!

エイミ

こんにちは!

医学英語発音コーチのエイミです。

 

最初に ER から会話を聞いて頂き、何を話しているのかを考えてみましょう。

今回の患者さんは、全身の怠さや息切れを主訴として来院した女性、ランサムさんです。

 

Dr. スーザン・ルイス:体がだるいんですか?

So, you’re feeling fatigued?

ランサムさん:ええ、少しね、だるいのよ。だから、元気の出るお薬を頂けたらと思って。

Uh-huh. A bit fatigued, I’m afraid. I was hoping you could give me something to put me back on my feet.

・put SB back on one’s feet  ~を立ち直らせる。再び自立させる。

 

ランサムさんを診察する医師のスーザンは、基本の血液検査と、肺炎を否定するために胸部X線撮影をオーダーしました。

X線写真には何も所見は見られず、きれいな肺でしたが、戻ってきた血液検査の結果を見てスーザンの顔色が曇ります。

ランサムさんのベッドへ向かい、話し始めるスーザンの一言目からどうぞ!

 

◆ リスニングチャレンジ「血液検査の結果が出ました」

 

ネイティブの発話なのでとても難しいですが、2回、3回と聞き返して、出来るだけ頑張ってみてください!

ポイントとなりそうな部分としまして、

「再生不良性貧血の疑いがあります」

「病気は恐らく、かなり進んだ状態です」

「骨髄穿刺のために入院なさる必要があります」

を、Dr. ルイスは英語で何と言っているでしょうか? 

出来るだけ頑張って聞いていただけたら、下で答え合わせをしましょう!

 

 

 

◆ 答え

Dr. ルイス実は、血液検査の結果についてお話ししないといけないことがあります。赤血球、白血球、血小板の数値が非常に低く、再生不良性貧血の疑いがあります。これは重い病気です。

Mrs. Ransome, we need to talk about your blood test. Your red and white cells and platelet count are extremely low, which is suggestive of aplastic anemia, which is very serious.

ランサムさん:…あの、多分、お薬を頂けば、元気になるわ。

Perhaps you could, uh, give me a few pills, you know, to pep me up.

Dr. ルイスランサムさん、ご病気は恐らく相当に進んだ状態で、骨髄穿刺のために入院なさる必要があります。

Mrs. Ransome, your condition is most likely terminal. You need to be admitted to the hospital for a bone marrow biopsy.

 

答えはこんな感じでした!

少しでも聞き取れたあなた、素晴らしいです。

ただここで終わらせたらもったいないです!

もう少し突っ込んで学習すればもっともっと英語が聞き取れるようになるので、もう少しだけ頑張りましょう!

 

今回の学習ポイント

 

それでは学習ポイントをまとめます!

 

Dr. ルイス実は、血液検査の結果についてお話ししないといけないことがあります。赤血球、白血球、血小板の数値が非常に低く、再生不良性貧血の疑いがあります。これは重い病気です。

Mrs. Ransome, we need to talk about your blood tests. Your red and white cells and platelet count are extremely low, which is suggestive of aplastic anemia, which is very serious.

太字部分は強く、細字部分は弱く発音されています。

“We need to talk about your blood tests.”「血液検査の結果についてお話ししないといけないことがあります。

この台詞、直訳しますと「私たちはあなたの血液検査のことで話し合う必要があります。」となります。英語で「~のことでお話しがあります。」と言いたい時、We need to talk about… で始めることが多くあります。

 

Dr.ナミ

「お話があります」は、

“We need to talk (about STH).”

なんだニャ!

 

Your red and white cells and platelet count are extremely low, which is suggestive of aplastic anemia.“「赤血球、白血球、血小板の数値が非常に低く、再生不良性貧血の疑いがあります。

「~の病気の疑いがあります」の英語表現はさまざまにありますが、今回スーザンは、動詞 suggest(~を示す)の形容詞、suggestive(~を示唆するような)を使っていることに注目したいと思います。“検査結果 is/are suggestive of A[病名/状態].” で、「~の疑いがあります」の意味を表すことが出来ます。

 

ランサムさん:…あの、多分、お薬を頂けば、元気になるわ。

Perhaps you could, uh, give me a few pills, you know, to pep me up.

“pep someone up”  人を元気づける。活気づける。

 

Dr. ルイスランサムさん、ご病気は恐らく相当に進んだ状態で、骨髄穿刺のために入院なさる必要があります。

Mrs. Ransome, your condition is most likely terminal. You need to be admitted to the hospital for a bone marrow biopsy.

“Your condition is most likely terminal.“「ご病気は恐らく相当に進んだ状態です。

「おそらく」「たぶん」を表す英単語は、確率の程度も合わせてとてもたくさんあり、非ネイティブである私たちは、選択に悩むことが多くあります。”most likely” は大人の英会話で頻出し、ほぼ確信を持っての「おそらく」に当たる英語表現の一つです。何か問われた後の「恐らくそうであると思われます。」という返事として、”Most likely.” だけでも良く使われます。逆は “(Most/highly/Rather) Unlikely.“(それは考えにくいです)です。品格を伴う表現なので、ぜひ使えるようになりたいですね!

◆ 使用例  “Most likely.”  NCIS より

ギブス:先生の経験から、(患者の症状の理由を)推測してもらえないか。

In your considerable experience, what’s your best guess?

医師:ウィルクス兵曹の時と、状態がよく似ています。

It looks like the same situation we have with Perry Officer Wilkes.

ケイト:メタンフェタミン(による症状)?

Methamphetamines?

医師:十中八九、というところですね。

Yeah, most likely.

 

今回の内容をポッドキャストでもどうぞ!

Dr.ナミ

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今回のまとめ

今回は ER を使ったレッスンの一部をご紹介しました。

特に学習ポイントとなりそうな部分をまとめます。

「血液検査の結果についてお話ししないといけないことがあります。」

“We need to talk about your blood tests.”

「赤血球、白血球、血小板の数値が非常に低く、再生不良性貧血の疑いがあります。

“Your red and white cells and platelet count are extremely low, which is suggestive of aplastic anemia.

「ご病気は恐らく相当に進んだ状態です。

“Your condition is most likely terminal.

「骨髄穿刺のために入院なさる必要があります。

You need to be admitted to the hospital for a bone marrow biopsy.

英語が話せるようになるためには、「表現を覚えて、ネイティブが実際にそれをどう発音しているのかをしっかり聞いて、自分でも同じように発音して、マスターする」というのが一番いいのではないかなと私は思っています。

私は発音オタクであり、リスニングオタクであり、海外医療ドラマオタクなので、医療表現のストックはかなり揃ってます!

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また一緒に英語学習しましょう!

 

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エイミ
医療英会話の発音とリスニングの専門家。ER先生。舌トレ先生。英検先生。
20代後半から英会話習得をスタートし、最初は「センキュー」以外一言も話せない英語音痴だった。日本人にとっての理解しやすさを追求した解説と「トレーニングは楽しく!」が信条。ERが大好き。University of Baguio, Associate in Hotel and Restaurant Management卒。TOEIC 935点。

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