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【第86回】of の前後が長い時の切り方。リンキングなしで自然に発音するコツ

投稿日:2022年10月26日 更新日:

 

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今回は 英会話で前置詞 of の前後がどうも言いにくい時、どこで切って話せばいいのか?というお話です。

Dr.レン

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of は必ずしもリンキングさせるわけではない

エイミ

こんにちは!

医学英語発音コーチのエイミです。

 

私は生徒さんと学会の発表練習などをよく一緒にさせて頂いていますが、

「この of の前後はどこで切ったらいいですか?」

というご質問をよく頂きます。

前後の言葉が短い時の of、たとえば a cup of tea などの場合は、普通に前後を繋げて話せばOKですね。

ずるずる繋げて アカッポヴティー、みたいな感じです。

しかし前後の言葉数が多い時、繋げて話すと永遠に繋がっていき、切り所を見失い、先に息が切れて収拾がつかなくなってしまうことがあります。

ですので、途中で切ります。

英会話では言葉を滑らかにつなげて話すことを「リンキング」と言います。

リンキングさせると英語らしくカッコ良く話せるのは確かなのですが、やたらにリンキングさせるだけが英語の話し方ではありません。

むしろ必要なところできちんと切るからこそリンキングが生きてきます。

それでは of の場合、どこで音を切ったらいいのでしょうか。

ERからわかりやすく発音されている箇所をご紹介しますので一緒に聞いてみましょう。

ある日の米国カウンティ総合病院の救急科、その一室でお医者さんたちによる院内発表会が行われています。

ここで中国系アメリカ人の女子医学生、デブラ・チェンが素晴らしい発表を行って指導医たちを驚かせるのですが、彼女は of の前後をどのように切って話しているでしょうか?

よーく聞いてみてくださいね!

 

◆ 【リスニングチャレンジ1】「これは左前頭骨の陥没骨折の症例です」

発表テーマは顔面骨折です。[周囲に冊子を渡して]  これは今回の要旨と、最近の論文集です。回してもらえますか?

Facial fractures. You’ll find an outline and recent research articles. Would you pass it down?

[レントゲン写真を2枚掲示] お見せしているのは、左前頭骨の陥没骨折の症例です。眼窩縁まで傷害を受けています。

Here we see examples of a depressed fracture of the left frontal bone with disruption to the orbital rim. 

どちらも、患者の顔にタイヤのホイールが強くあたった事故による鈍器損傷です。ジョン、ごめん、お願いできる?プロジェクターのスイッチ。ありがとう。

Both the result of blunt-force trauma when the patient’s face intercepted a tire iron. Uh, John, if you would, please? The projector. Thank you.

◆ depressed fracture  陥没骨折

◆ with disruption to A   Aまで至る損傷を伴って。

◆ blunt force trauma  鈍器損傷[外傷]

 

こんな感じです!

「これは左前頭骨の陥没骨折の症例です。」の部分で、

左前頭骨 陥没骨折 症例

と、of が二回続いて出てきました。

どこで切って話していたかおわかりになりましたか?

そう、of の前で切っていますね。

 

Here we see examples、of a depressed fracture、of the left frontal bone、with disruption、to the orbital rim。

 

of の前後が長い時、または聞き手が聞き取りやすいようにゆっくりはっきりと話すのが望ましい時など、このように of の前で一度切って言葉をつなげます。

「英語は切らずにつなげて話すもの」

確かにそういう側面は強いですが、かといって何でもかんでも繋げときゃ良いというものでもないです。

リンキングを気にしすぎて音の強弱差が小さくなり、むしろカタカナ発音になってしまっている方は多いです。

どこなら切れても自然なのかを知るのも大切です。

そのためにはネイティブの発音をよーーく聞いて、真似をしましょう。

 

A of B の発音をもう一か所聞いてみよう

デブの発表からもう一か所、of が出てきているところを紹介します。

先に言っておくのですが、さっきと同じ切り方で切っています。

今この記事を読んでくださっている皆さん、今回は音声を聞く前に of の前後がどんな風に発音されるかをぜひ予想してみてください。

大きな文字にしている部分を読んで発音を予想し、音声を聞いて答え合わせをしましょう。

大丈夫です、さっきと同じですよ!

 

◆ 【リスニングチャレンジ2】「頭蓋骨の3D映像を使用できるとなお良いです」

(顔面骨折の)診断はX線とCT撮影で行います。可能ならば、患者の頭蓋骨の3D映像が撮影できるとなお良いです。

Diagnosis is established with radiographic studies and computarized tomography. Preferably using a three-dimensional image of the patient’s skull

◆ Preferably   望めるならば、なるべくなら(~すると良い)。

 

答え↓

 

Preferably using a three-dimensional image、of the patient’s skull。

 

ということでやはり

of の前で一旦切る

が、ネイティブの発音方法でした!

 

今回の内容をポッドキャストでもどうぞ!

Dr.レン

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今回のまとめ

今回は「of の前後が言いにくい時、どこで切ればいいのでしょうか?」というよくあるご質問へのアンサー記事を書きました。

a cup of tea、one of us、のような短いかたまりの時は単純にリンキングさせて発音すればOKですが、そうでない時、延々とつながり続けて収拾がつかなくなることがあります。

ご紹介しましたように、ネイティブは of の前で一旦切ります。

Here we see examples、of a depressed fracture、of the left frontal bone、with disruption、to the orbital rim。

 

切った方が聞き手に良く伝わるということもあります。

何事も「緩急を付ける」って本当に大事ですね。

今回の内容は学びがありましたか?

また一緒に英語学習しましょう!

 

-ポッドキャスト, 発表の例文

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エイミ
医療英会話の発音とリスニングの専門家。学会発表、座長の英語、診療英会話、英検、OETなどのオンラインレッスンを提供中。20代後半から英会話習得をスタートし、最初は「センキュー」以外一言も話せない英語音痴でした。日本人にとっての理解しやすさを追求した解説と「トレーニングは楽しく!」が信条。ERオタク。University of Baguio, Associate in Hotel and Restaurant Management卒。TOEIC 935点。

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