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今回は ER から、アナフィラキシーで救急搬送されてきた患者さんの治療場面 で使われている医療英会話をご紹介します。
アナフィラキシー、気管挿管、気管切開 などの正しい発音を学習しましょう!
ERの診療場面でリスニングチャレンジ!
こんにちは!
医学英語発音コーチのエイミです。
最初に ER の音声を聞いて頂き、どんな会話がなされているのかを考えて頂ければと思います。
場面は、救急医の Dr. グリーンが患者の女性の乗ったストレッチャーを押し、”Trauma 2″、外傷2号室へ駆け込むところから始まります。
すれ違った Dr. ルイスがグリーン先生に問います。「何の患者さん?」
Dr. グリーン「~~だ。」
そばには患者さんの夫、グッドウィンさんが付き添っています。
治療室では看護師さんたちも会話に加わります。
登場人物が多く、少し長い会話ですが、まずはリスニングです。
聞き取りはめちゃくちゃ難しいです。
それでは、どうぞ。
◆ リスニングチャレンジ「アナフィラキシーの患者さんだ。」
Dr. グリーン:外傷2号室へ行こう。
Let’s go. We’re going to trauma two.
Dr. ルイス:何の患者なの?
____ ____ ____ ____?
Dr. グリーン:アナフィラキシーだ。
______________.
患者の夫:妻はアレルギーなんだ、エビとか貝とか、海鮮の。
She’s __________, my wife. You know, to shrimp and scallops and all that stuff.
Dr. グリーン:スーザン、グッドウィンさんだ。グッドウィンさん、
Susan, this is Mr. Goodwin. Mr. Goodwin, this is Dr. Lewis.
患者の夫:入ってると知らなかったんだ。頼んでないんですよ。
We didn’t know. I mean, we didn’t order it. It must have been an appetizer.
Dr. ルイス:奥さんはこちらで治療しますので、外でお待ちください。
Okay, we’re gonna take care of your wife, Mr. Goodwin. You need to wait outside.
患者の夫:結婚式で一度こういうことがあって、喉が腫れたけど、
It happened once before at a wedding reception and her throat swelled up, but nothing like this.
Dr. グリーン:1、2、3。[ストレッチャーから治療台へ患者さんを移動。]
One, two, three.
Dr. ルイス:リディア、グッドウィンさんを待合室へご案内して。
Lydia, show Mr. Goodwin where he can wait.
看護師リディア:こちらへお願いします。
Come on, Mr. Goodwin.
Dr. グリーン:気道上部閉塞。ストライダーあり。
Upper airway obstruction with stridor.
看護師:低血圧です。
She’s hypotensive.
看護師ヘレエ:血圧、触診で45です。
BP’s 45 ______.
Dr. ルイス:ヘレエ、挿管するわ。6.5を用意して。それから念の為に気管切開の準備をお願い。
I’ll _________. Haleh, get a 6.5 and prep for a ______ just in case.
Dr. グリーン:1万倍のエピネフリンを2cc。
Epi, one to 10,000, two cc’s IV push.
Dr. ルイス:ダメだわ、完全に腫れていてとても入らない。切開しましょう。気管切開チューブを。
Oh, man, this is hopeless. Throat’s completely swollen. Let’s _____ ____. Grab a trach tube.
ネイティブの発話なのでとても難しいですが、2回、3回と聞き返して、空欄に入る単語を考えてみてください!
ヒントとしまして、「気管切開」の単語は “cricothyrotomy”(/krɑ̀ıkoʊθɑɪrɑ́tmi/、クライコサイラトミィ)の省略形 が使われています。
出来るだけ頑張って聞いていただけたら、下で答え合わせをしましょう!
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◆ 答え
Dr. グリーン:外傷2号室へ行こう。
Let’s go. We’re going to trauma two.
Dr. ルイス:何の患者なの?
What have you got?
Dr. グリーン:アナフィラキシーだ。
Anaphylaxis.
患者の夫:妻はアレルギーなんだ、エビとか貝とか、海鮮の。
She’s allergic, my wife. You know, to shrimp and scallops and all that stuff.
Dr. グリーン:スーザン、グッドウィンさんだ。グッドウィンさん、
Susan, this is Mr. Goodwin. Mr. Goodwin, this is Dr. Lewis.
患者の夫:入ってると知らなかったんだ。頼んでないんですよ。
We didn’t know. I mean, we didn’t order it. It must have been an appetizer.
Dr. ルイス:奥さんはこちらで治療しますので、外でお待ちください。
Okay, we’re gonna take care of your wife, Mr. Goodwin. You need to wait outside.
患者の夫:結婚式で一度あって、喉が腫れたけど、
It happened once before at a wedding reception and her throat swelled up, but nothing like this.
Dr. グリーン:1、2、3。
One, two, three.
Dr. ルイス:リディア、グッドウィンさんを待合室へご案内して。
Well, Lydia, show Mr. Goodwin where he can wait.
看護師リディア:こちらへお願いします。
Come on, Mr. Goodwin.
Dr. グリーン:気道上部閉塞。ストライダーあり。
Upper airway obstruction with stridor.
看護師:低血圧です。
She’s hypotensive.
看護師ハレイ:血圧、触診で45です。
BP’s 45 palp.
Dr. ルイス:挿管するわ。6.5を用意して。それから念の為に気管切開の準備をお願い。
I’ll intubate. Haleh, get a 6.5 and prep for a crike just in case.
Dr. グリーン:1万倍のエピネフリンを2cc。
Epi, one to 10,000, two cc’s IV push.
Dr. ルイス:ダメだわ、完全に腫れていてとても入らない。切開しましょう。気管切開チューブを。
Oh, man, this is hopeless. Throat’s completely swollen. Let’s crike her. Grab a trach tube.
答えはこんな感じでした!
少しでも聞き取れたあなた、素晴らしいです。
ただここで終わらせたらもったいないです!
もう少し突っ込んで学習すればもっともっと英語が聞き取れるようになるので、もう少しだけ頑張りましょう!
今回の学習ポイント
それでは学習ポイントをまとめます!
Dr. グリーン:外傷2号室へ行こう。
Let’s go. We’re going to trauma two.
Dr. ルイス:何の患者なの?
What have you got?
Dr. グリーン:アナフィラキシーだ。
Anaphylaxis.
患者の夫:妻はアレルギーなんだ、エビとか貝とか、海鮮の。
She’s allergic, my wife. You know, to shrimp and scallops and all that stuff.
太字部分は強く、細字部分は弱く発音されています。灰色文字はほぼ、もしくは全く発音されていません。
●“What have you/we got?“「なんの患者だ?」
この台詞、“What have you/we got?” は、ERで何度も見かける定型表現です。
肯定文に戻すと “We have got ~.” となります。
“have got” は口語で頻出し、 “have” 単体と同じ意味です。
have got = have。
“What have you got?” = “What do you have?”
「あなたは何を持っているのか」→「どんな患者なの?」
●「アナフィラキシー」は発音に注意です
アナフィラキシーは英語で anaphylaxis、アナフラァクセス と発音します。
第一ストレス、第二ストレスともに american A で発音します。
anaphylaxis/æ̀nəfɪlǽksɪs/ アナフラクセス
患者の夫:妻はアレルギーなんだ、エビとか貝とか、海鮮の。
She’s allergic, my wife. You know, to shrimp and scallops and all that stuff.
●「アレルギー」は発音に注意です
「アレルギー」は、名詞の allergy、形容詞の allergic ともに発音が難しいので、しっかり発音練習していただくと良いと思う単語です。
・allergy /ǽlərdʒi/ エァラヂィ
最初の「a」は american A で発音します。エァ。
・allergic /ələ́ːrdʒɪk/ ァラrヂk
ストレス音節の母音は [ə:r]、舌を離さずに発音する R母音です。
看護師ハレイ:血圧、触診で45です。
BP’s 45 palp.
Dr. ルイス:挿管するわ。6.5を用意して。それから念の為に気管切開の準備をお願い。
I’ll intubate. Haleh, get a 6.5 and prep for a crike just in case.
●“BP’s 45 palp.“「血圧は触診で45です。」
主語の “BP” は “blood pressure”、「血圧」が省略されています。
“palp” は “palpation”、「触診」の省略形です。
Dr. ルイス:挿管するわ。6.5を用意して。それから念の為に気管切開の準備をお願い。
I’ll intubate. Haleh, get a 6.5 and prep for a crike just in case.
●“I’ll intubate.“「気管挿管するわ。」
「気管挿管する」は “intubate”、インテュベイt と発音します。
語の成り立ちは「tube(テューブ)を in する」。
Tube の発音はチューブではなく「テューブ」です。
似た単語に “incubate”(インキュベイt)、「細菌を培養する」があります。
こちらの語の成り立ちは「cubicle(個室) に in する」です。
●“Prep for a crike just in case.“「念のために気管切開の準備をして。」
ここでは、輪状甲状靱帯切開、“cricothyrotomy” を crike「クライク」と省略して呼んでいます。
Dr. ルイス:ダメだわ、完全に腫れていてとても入らない。切開しましょう。気管切開チューブを。
Oh, man, this is hopeless. Throat’s completely swollen. Let’s crike her. Grab a trach tube.
●“Let’s crike her.“「気管切開しましょう。」
スーザンは気管挿管を試みますが、腫れがひどく挿管出来なかったので、”crike her”、彼女を気管切開しよう、と言っています。
・crike [kraɪk](名・動)口語で「気管切開」。「気管切開する」。
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今回のまとめ
今回は ER から、アナフィラキシーで救急搬送されてきた患者さんの治療場面 で使われている医療英会話をご紹介しました。
特に学習ポイントとなりそうな部分をまとめます。
<英語表現>
●“BP’s 45 palp.“「血圧は触診で45です。」
●“I’ll intubate.“「気管挿管するわ。」
●“Prep for a crike just in case.“「念のために気管切開の準備をして。」
● “Let’s crike her.“「彼女を気管切開しましょう。」
<発音>
● アナフィラキシー
anaphylaxis/æ̀nəfɪlǽksɪs/アナフラァクセス
● アレルギー
allergy /ǽlərdʒi/ エァラヂィ
● アレルギー体質だ
allergic /ələ́ːrdʒɪk/ ァラrヂk
英語が話せるようになるためには、「表現を覚えて、ネイティブが実際にそれをどう発音しているのかをしっかり聞いて、自分でも同じように発音して、マスターする」というのが一番いいのではないかなと私は思っています。
私は発音オタクであり、リスニングオタクであり、海外医療ドラマオタクなので、医療表現のストックはかなり揃ってます!
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また一緒に英語学習しましょう!