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今回は、ジブリの宮崎駿監督の大ヒット映画、「もののけ姫」の英語版と日本語版を使って、皆さんと一緒に英語学習をしていきたいと思います。
もののけ姫に出てくる「タタリ神」は、英語版ではどんな単語が使われているのでしょうか?
また、「鬼滅の刃」の「鬼」は、英語でなんというのでしょうか?
そして、「ヒイ様を早く!」という序盤の台詞に、「連れてくる」を意味する英検2級レべルの動詞が出てきますが、それはどんな動詞でしょうか?
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目次
なぜ「ジブリで英語学習」が日本人にとって有効か?
こんにちは!
医学英語発音コーチのエイミです。
この記事で「もののけ姫」を使った英語学習を皆さんと一緒に行っていきますが、最初に「なぜジブリで英語学習するのか?」について、簡単に共有しておきたいと思います。
ジブリ作品で英語学習する一つ目のメリットとして、「日本人にとって圧倒的なとっつきやすさ」があります。
ジブリ作品は、元の台詞が日本語であり、さらに多くの作品が「日本文化」を背景にしています。
そのため、登場人物の台詞のニュアンスや、「どういった感情でこのように言っているのか?」のような感情面の部分などが、私たち日本人にとって、非常に理解しやすいです。
それが「北米版」として英訳され、アメリカやカナダで視聴されているので、「日本版と英語版を見比べながら、深い理解度をもって英語を学べる」という利点が生まれます。
一方で、たとえば「フレンズで英語学習する」「ERで英語学習する」といったような「海外ドラマを題材にする」英語学習では、「この台詞どういう意味なのかな?」とか、「どういう気持ちでこういうことを言っているんだろう?」という部分で、結構引っかかってしまって、それがハードルとなり、学習が途切れてしまったりすることが良くあります。
そういった事情から、「とっつきやすさ」「理解しやすさ」「学習の進めやすさ」というような点において、「ジブリで英語学習」は、日本人学習者にとって一つの「王道の学習法」となっています。
また、ジブリ作品は概ね外国人からの評価も非常に高く、世界的に人気のある作品が複数ありますので、外国人の友人や同僚の方と「もののけ姫」や「となりのトトロ」などの話で盛り上がる、ということもあるかもしれません。
「もののけ姫」序盤のストーリーのおさらい

今回学習題材とする「もののけ姫」がどんなストーリーなのかを、まず簡単におさらいしておきましょう。
物語の舞台は、日本の室町時代と考えられています。(ストーリーの中盤で、エボシ御前が「明国(みんこく)の石火矢」という台詞を使っており、明(みん)の建国は1368年なので、作中の時代は1368年以降と考えられ、日本は1336年から「室町時代」に入っています。)
主人公は「アシタカ」という名前の男の子、17歳くらいの少年です。
物語の序盤では、アシタカが、自分の村を襲ってきた「タタリ神」という存在を退治するところから始まります。
「もののけ姫」における「タタリ神」とは何でしょうか。
タタリ神とは、もともとは山の主であった大型動物です。
山に住む立派な動物であったものが、人間によって傷つけらたり、住処を奪われたりというようなことを経験して、ひどい苦しみを受けて、その結果、人を襲う邪悪な怪物となってしまった存在です。
もののけ姫では銃で撃たれたイノシシがタタリ神となって、アシタカの村を襲います。

この「タタリ神」にアシタカは呪いをかけられてしまい、このままでは呪い殺されて死に至ってしまう、ということで、呪いを解くために西へ旅をする、という流れが「もののけ姫」のはじまりとなっています。
「タタリ神」英語でどういう?

それでは最初に、「タタリ神」が英語でどう表現されているのかを学習していきましょう。
日本語と英語で、映画の台詞を音声で聞いて、ご一緒に確認してみたいと思います。
場面は「タタリ神がアシタカと村のおじいさん(じいじ)の目の前に初めて現れた」ところです。
日本語と英語、続けてどうぞ。
「タタリ神」日本語と英語の音声を聞いてみましょう!
どうでしょうか、「タタリ神」を英語でなんと言っていたか、聞き取れましたか?
答えです!↓
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じいじ:タタリ神だ!
It’s some kind of demon!
アシタカ:タタリ神?!
A demon?
ということで「タタリ神」は、英語では「demon」と訳されていました。
「デーモン」ですね。
「デーモン」は、発音は正しくは「ディーモン /díːmən/」です。
「demon」というのは、西洋文化における「悪魔」「サタンの使いの悪霊」のことです。(「サタン(魔王)」はデーモンたちのボスです。)
なぜ「demon」なのか?と考えてみますと、この場面の必要事項として、英語圏の視聴者に、「タタリ神」とは「悪魔のような邪悪で霊的な存在である」ということを伝えないといけない、ということが考えられます。
そのイメージを伝えるのにもっともわかりやすい単語の一つが「demon」です。
日本の文化には、たとえば「鬼」、「妖怪」、「あやかし」など、日本昔話に出てくるような超常現象的な存在が複数ありますが、それらをきちんと英語で説明しようとすると、結構複雑になります。
そこで、「霊的かつ邪悪な存在」は、英訳ではとりあえず「demon」にされがちです。
ここ数年大ヒットを飛ばしている「鬼滅の刃」という作品がありますが、「鬼滅の刃」の英訳は「Demon slayer」です。
「鬼」が「demon」と訳されていて、「対峙する者」を意味する「slayer」をくっつけて、「鬼退治」「鬼借り」のような感覚で英語化されているんですね。
「鬼滅の刃」の「鬼」、英語でどういう?

ここでも「鬼」という存在を英語できちんと表現するのはかなり大変なので「demon」が選択されたのではないかな、と私は思っています。
「鬼滅の刃」に登場する鬼退治専門軍団「鬼殺隊(きさつたい)」は、英語では「the Demon Slayer Corps」と訳されています。(corps:「部隊」「軍隊」も英検2級から準1級程度レベルの重要語です。複数形のSではなく「corps」という複合名詞であり、発音は「ps」を読まず、「コー /kɔːr/」(×「コープス」)であることに気を付けたいです。)
「おばけ!(←タタリ神のこと)」英語でどういう?

「もののけ姫」に戻りましょう。
「タタリ神」は、この後、「demon」以外の単語で表現をされるところもみられるのですが、それはどんな単語でしょうか。
場面は、「アシタカの村の女の子3人がタタリ神にばったり遭遇してしまう」ところです。
赤黒い触手を全身にウネウネさせているタタリ神を見た一人の女の子が「お化け!」と叫ぶのですが、この「おばけ!」は、どう英訳されているのでしょうか?
こちら、声が少し聞き取りにくいですが、よく聞いてみてください。
日本語と英語を続けてどうぞ。
「おばけ!」日本語と英語の音声を聞いてみましょう!
どうでしょうか、「おばけ!」を英語でなんと言っていたか、聞き取れましたか?
答えです!↓
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村の乙女1:お化け!!
The monster!
カヤ:村へっ!
Come on!
「お化け!」の英訳は「The monster!」となっていました。
女の子が感じ取ったタタリ神の「恐ろしさ」「恐怖感」を、「monster(怪物)」という単語で表現しています。
「ヒイ様を早く!」英語でどういう?

さてこの後アシタカは、「demon」であり「monster」である「タタラ神」を弓矢で射貫いて、自分自身もタタラ神の呪いを受けながら、村を守り抜きます。
ここで、手負いのアシタカの元へ、村人たちから「ヒイ様」と呼ばれる村のおばあさんが登場するのですが、ここから一つ、大事な動詞を学習しましょう。
「アシタカが怪我をしている!」と気づいた村の男性が、「ヒイ様を早く!」と叫ぶ台詞があります。
これは「ヒイ様を早くここへ連れてきて、アシタカをみてもらわなければ!」という意味ですが、この「連れてくる」、英語ではどんな動詞が使われているでしょうか?
英検でいうと、2級以上レベルの単語 となっています。
英語学習者なら知っておきたい単語と言えるのではないでしょうか。
日本語と英語の台詞を聞いて、考えてみましょう。
「ヒイ様を連れてくる」、もののけ姫ではどんな動詞が使われているでしょうか?
「ヒイ様を早く!」日本語と英語の音声を聞いてみましょう!
答えです!↓
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村の男1:倒した!
He killed it!
カヤ:あにさまー!
Ashitaka!
村の男1:ヒイさまを早く(連れてこい)! 火を絶やすな!
Fetch the wise woman! Don’t put the fire out yet.
「ヒイ様を早く!」は、「Fetch the wise woman!」となっており、ここでは、動詞「fetch」が使われていました。
また、「ヒイ様」は「知恵のある賢い女性」という描き方がされているので、「the wise woman(賢女)」という表現が使われています。(日本語では「様」を付けると「
動詞「fetch」は、「行って、連れて(取って)、戻ってくる」という意味を持つ動詞です。
いうならば「go and get and bring」を一言で言える動詞なんですね。
この動詞は、私は「プラダを着た悪魔」という映画で覚えた動詞です。
ファッション雑誌の編集部でアシスタントとして働くアンディが、鬼編集長のミランダに、「では、明日は空港にスティーブンをお迎えに上がる必要はないということでしょうか?(So I don’t need to fetch Stephen from the airport tomorrow?)」と尋ねる場面があります。
「ヒイ様を連れてこい」と同じ単語です:「迎えに行かなくても?」プラダを着た悪魔より


ミランダ(編集長):夫は来ないわ。
Stephen isn’t coming.
アンディ(アシスタント):あぁ、スティーブンが…。では、
Oh, Stephen isn’t. So I don’t need to fetch Stephen from the airport tomorrow?
ミランダ:そうね、もしあなたが彼と話して、
Well, if you speak to him and he decides to rethink the divorce, then yes, fetch away. You’re very fetching, so…go fetch.
◆ fetch away どんどん迎えにいく。何度でも連れてくる。「away」は「継続・反復」「何度も繰り返すさま」を表現することが出来る前置詞です。
◆ fetching(形容詞)「魅力的な」。動詞 fetch が「連れてくる」「取ってくる」の意味であることから、「人の心を奪う」「引き付ける」のように発展して、この形容詞が生まれました。
このように、「fetch」は、「連れてくる」「迎えに行く」「行って、人を連れて(ものを取って)、戻ってくる」という意味で使われる、英検2級以上レベルの動詞です。
英語学習者の私たちとしてはぜひ押さえておきましょう。
ラジオは通常速度で16分32秒だよ。
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今回のまとめ
今回は「もののけ姫」の英語版のはじまりの部分を学習題材として、皆さんとご一緒に英語学習をしていきました。
・「タタリ神」は、英語では「demon」と訳され、また「化け物」的ニュアンスで「monster」も使われていました。
・「鬼滅の刃」の「鬼」の英訳も、タタリ神と同じ「Demon」です。
・「鬼」「妖怪」「あやかし」などを英語で表現する時、「demon」が好んで使われます。
・「ヒイ様を早く!」は、「Fetch the wise woman!」。
・「行って、連れて(取って)、戻ってくる」を意味する動詞、「fetch」が使われていました。
・「ヒイ様」は、「知恵のある賢い女性であること」を英語で伝えるために、「the wise woman(賢女)」と表現されていました。
・「プラダを着た悪魔」でも「fetch」が使われており、「明日はスティーブンを空港にお迎えに上がる必要はありませんか?」は、「I don’t need to fetch Stephen from the airport tomorrow?」でした。
何か勉強になる英語表現はありましたか?
私はお一人お一人が個別に必要とされている英語でレッスンを組み立て、「英語が話せる・聴ける」日本人英語学習者さんを増やすことをライフワークとしています。
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