前回の記事 海外ドラマで英語学習 手抜き編 の中で、NHKの朝ドラ、カムカムエヴリバディに出てきた英語学習法について触れました。
NHKの英語教材はどれも非常に質が高く、正しく使えば確実に英語力が上がります。
ただそのためにはそれなりにしっかりと取り組まないとものになりません。
そこで今回は、これを使って英語学習している医師も多いであろう 「NHKラジオビジネス英語」の効果的な学習方法 について、私の失敗談も含めて解説します。
目次
英語が堪能なわが上司。その先生が英語が上手だったわけ
こんにちは、外科医のレンです。
今回はNHKラジオビジネス英語での
英語学習法についてお話しします。
が、その前に!
ラジオビジネス英語の具体的な学習法に入る前に、英語学習する際の心構えについて私が学びを得たエピソード を、少しだけ皆さんにお話しさせてください。
数年前の秋のことです。
初の国際学会で英語の発表を終えた私は、「自分はこんなにも英語が出来なかったのか」としみじみと実感し、落ち込んでいました。
台本は作ったし、これを読めばいいんだから大丈夫だろうと思って臨んだところ、全くダメだったのです。
そこで、留学経験もあり英語が堪能な上司に「先生、全然出来ませんでした。」と意気消沈し報告したところ、
「まああんなもんだろう。」
という返事がありました。
私「でも先生、僕、それなりに英語やってたんですよ。」
上司「そうか。どうやって勉強してるんや?」
私「去年から週に一回、NHK教育の英会話番組を見てます。」
上司「週に一回? そんなんやってるうちに入らんぞ。」
私「……。」
上司「僕は留学経験があるけど、それよりも、帰国してから10年近く毎日ずっと、NHKのラジオ英会話で勉強してるんや。お金を出してテキストも買って、必ず、毎日やってる。それぐらいしてるんやで。」
この言葉を聞き、「先生は留学経験があるから英語が話せるんだ」と思っていた僕の考えは間違っていたとわかりました。
そして次のように理解しました。
● 英語学習は “毎日” を基本とすること。
● これまでの「テレビの英語番組を見て終わり程度」では意味がないこと。
● テキストを買い、紙と鉛筆を持って、腰を据えて取り組まないとものにならないということ。
私はこのことを英語学習に取り組む上で今も一番大事にしています。
どんなに良く出来た教材を使っていても、過去の私のような姿勢で取り組んでいては大きな効果は見込めません。
「毎日」
「自分で声に出して」
「腰を据えて取り組む」
という姿勢が、英語学習には非常に大切だと僕は思っています。
準備物! テキストと音源を用意しよう
NHKラジオビジネス英語はとても良く出来た英語学習教材です。
僕が「特にいいな」と思うのはこんな点です。
● 内容量がボリュームたっぷりでやりがいがある。
● ちゃんと今どきの英語が使われている。表現がおっさんくさくない。
● 一週間の間に、英会話・Eメール・著名人への英語インタビューと様々な学習コンテンツが用意され、学習者を飽きさせない。
● 学習者が自分の口で繰り返すための「間」がちゃんと設けられている。
そんなラジオビジネス英語で英語力を上げるために、まず準備をしましょう。
テキストと音源 をそれぞれ用意します。
< 準備物1 テキスト>
聞き流すだけではダメなので、内容をきちんと確認するためにテキストを買いましょう。
紙の冊子でも Kindle のデジタル版でも、お好みの方で良いと思います。
2022年5月時点で一月分550円となっています。
<準備物2 音源>
テキストの次は音源です。
ラジオで1回聞くだけでは圧倒的に足りませんので、繰り返し聴けるように音源を用意しましょう。
ラジオビジネス英語のオーディオは、次の3つの方法で入手できます。
1 無料アプリ「NHKゴガク」をダウンロードして聞く。
放送日から1週間何度でも聞くことが出来、無料です。
2 NHKのウェブサイト「ダウンロードストア」から音声を購入して聞く。
2022年5月時点で、一月分990円です。 (1月分が上下に分かれており、各495円となっています。)
3 Amazon のオーディブルを購入して聞く。
同じく現時点で、一月分990円です。
おすすめ学習法1 ディクテーションをプラスする!
テキスと音源が準備できたら、いよいよ英語学習を始めます。
ここから「ラジオビジネス英語」を使った僕のおすすめの学習法をご紹介しますので、参考にしてもらいつつ、ご自身に合うやり方を探ってみてください。
とにかくラジオをただ聞いているだけではダメですよ!
一つ目のおすすめ学習法は、テキストを見る前にディクテーション(英語書き取り)をする という方法です。
ディクテーションとは リスニング力を鍛えるための書き取り学習のこと(詳しくはこちら参照)です。
当たり前ですが、テキストを開くと、その日学習する英語表現がすべて印刷されています。
僕は初回学習時にはテキストの中身を見ません。
見る前に、一度ディクテーションをするようにしています。
テキストを見る前に、最初にディクテーション。
これでリスニング学習も一緒に出来て一石二鳥です。
ディクテーションをした後は、ラジオでネイティブの発音を聞いて、自分の口でちゃんと繰り返して発話練習をしましょう。
おすすめ学習法2 発音については別の教材でちゃんと学習する!
続いて二つ目のお勧め学習法は、発音は別の専門教材を使ってきちんと学ぶ ということです。
ラジオ教材にどうしても足りないもの、それはビジュアルです。
特にラジオではネイティブの口の動きを確認することができません。
そこで発音については、以下のような別の教材で基礎を学習することをお勧めします。
まずは R と L の違い、V と B の違いのような基本的なところだけでも良いと思います。
発音は発音で勉強するようにしてみましょう。
その上でラジオビジネス英語で学習すると、良い相乗効果が得られるだろうと思います。
おすすめ学習法3 学んだフレーズにビジュアルや動画をプラスする!
3つ目のおすすめ学習は、ビジュアルや動画をプラスしてよりリアルに学ぶ ということです。
ラジオは音声だけであり、ビジュアルが伴いません。
そのため学んだ英語フレーズを実際に使うリアルなイメージが浮かびにくいという欠点があります。
それを補うために、まずフレーズをGoogleの検索窓に放り込み、画像検索をかける と良いでしょう。
例えばオンライン会議で使える英語表現として、以下のフレーズをNHKラジオで学んだとします。
You’re breaking up a bit.
「少しお声が途切れています。」
これをウェブで画像検索すると、このようなビジュアルを見つかります。
目からも情報が入ることで実際の使い方がよりイメージしやすくなると思いませんか?
さらに、 YouGlish や PlayPhrase という動画検索サイトで検索する方法があります。
この2サイトでは実際にほかのネイティブが学んだフレーズを使っているところを聞くことが出来、非常におすすめです。
どの人も「声が途切れてて聞こえないよ!」という顔をしっかりとしていますね。
この顔を見ながら、自分も同じ表情を作って、
You’re breaking up a bit.
と口に出して練習することで、自分自身で使える英語表現になるんですね。
世の中には素晴らしい英語学習サービスがたくさんあります。
NHKラジオビジネス英語で得た英語フレーズは、Googleの画像検索、YouGlish、PlayPhrase などを活用してより深く学び、楽しんで英語学習を続けていきましょう!
実は学びを深める方法はほかにもまだまだあるのですが、「記事が長くなりすぎるので今回はここまでにしましょう」と編集長(エイミ先生)に言われましたので、また別の機会にご紹介できればと思います。
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今回のまとめ
今回は NHK「ラジオビジネス英語」で効果的に英語学習を行うコツ をまとめました。
◆ 「月額1540円のラジオ教材でとことん学び尽くす」英語学習のポイント
● 英語学習は “毎日やる” を基本とすること。
● 自分の口を使って能動的にやらないと英語は話せるようになりません。
● 必要な教材はお金を出して買うことを厭わず、腰を据えて取り組みましょう。
本当に英語力を上げたければ、このような心構えでいきましょう。
● 準備物として、テキストと音源を用意する。
お金はかかりますが、NHKラジオビジネス英語なら二つとも購入しても月1540円です。
● テキストを見る前に!ディクテーション学習
英文を見る前にディクテーションすれば、リスニング学習が兼ねられます。
● 必ず口に出して発話練習する【重要】
ネイティブが話した後に必ず自分の口で繰り返しましょう。
● ラジオで学んだフレーズをさらに深める。
今回はGoogle画像検索、YouGlish、PlayPhrase の活用法をご紹介しました。
次は 洋楽を使った英語学習法 について書いてみようと思います。
そちらもぜひお楽しみに!